“練習は嘘をつかない”セレナのサービスが勝利への道を切り開く [フレンチ・オープン]
彼女の優れたサービスがリターン不可能なレベルに戻り、第7シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は試合を完全に支配していた。それから突然ストロークで相手を圧倒できなくなり、楽勝ムードは一変した。
あらゆる種類のスピンとスピードおよびアングルを混ぜてくる相手に対してセレナは第3セットを強いられたが、そこから調子を取り戻して試合終了まで突き進んだ。
水曜日のセンターコートでセレナは世界ランク174位のミハエラ・ブザネスク(ルーマニア)を6-3 5-7 6-1で倒し、グランドスラム大会で獲得した23のタイトルのうち3勝を挙げたロラン・ギャロスで3回戦に戻ってきた。
特に序盤、彼女のサービスは1回戦のときよりもずっとよかった。月曜日の試合で彼女はファーストサーブを51%しか入れることができず、10ゲームの間に3度ブレークされた。
「サービスをたくさん練習していたの。練習では自分のサービスから素晴らしいプレーをしていたわ。この間は…うー! 本当に酷かったけど」と彼女は目をぐると回して言った。
「今日はよくなってうれしいわ。コーチは私が練習でうまくできているのはいいことだと言ってくれたの。何故ならそうすれば最終的に試合でもよくなるだろうからってね」
第1ゲームでブザネスクはまったくリターンを返すことができず、第1セットの終りにはセレナがサービスから始めた23ポイントのうち20本を取っていた。
しかし第2セットに入ると、状況は一変した。ブザネスクはセレナのパワフルなショットに慣れ始め、2度ブレークを果たして試合の核心に戻っていくことに成功したのだ。
「彼女は世界最高のサーバーのひとりよ。彼女のサービスを読むのは簡単ではないわ。彼女とは初めてプレーしたから、リターン時の自分のポジションを調節するのに少し時間がかかったの。それを見つけることができてよかったわ。次の機会では、もっと早くできたらいいんだけど」とセレナと対戦するのが『夢』だったというブザネスクは振り返った。
少し仕切り直したセレナは、正しい軌道の上に戻っていった。
「第3セットにもつれ込むことは分かっていたわ。私はただ、重要なポンイントで集中しなければならなかっただけだった。それら大事なポイントを取れていたら、もっと状況はよくなっていたはずよ」と彼女は語った。
昨年のセレナはアキレス腱のケガにより2回戦を前に棄権したが、今回はここまでのところそのような問題はなさそうだ。39歳のセレナは右腿にテーピングこそしていたが、コートを上手くカバーしていた。
セレナが次に挑むのは、ダニエル・コリンズ(アメリカ)に対するアメリカ人対決だ。コリンズはこの日、予選勝者のアンヘリーナ・カリニーナ(ウクライナ)を6-0 6-2で退けた。
この水曜日はアメリカ勢の勝利が続き、第23シードのマディソン・キーズ(アメリカ)もレイラ・フェルナンデス(カナダ)を6-1 7-5で下して2回戦を突破した。
男子では第31シードのジョン・イズナー(アメリカ)、第32シードのライリー・オペルカ(アメリカ)、マルコス・ギロン(アメリカ)、スティーブ・ジョンソン(アメリカ)が勝ち上がったが、4人のアメリカ人男子プレーヤーが3回戦に進出したのは1996年以来のこととなる。(APライター◎サミュエル・ペトレキン/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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