「ノバクの強さは努力の賜物」2006年より指導するバイダコーチ [フレンチ・オープン]

ジョコビッチ陣営(左からフィジオのミルヤン・アマノビッチ、マリアン・バイダコーチ、妻のエレナさん)(Getty Images)


 2度目のフレンチ・オープン優勝を果たしたノバク・ジョコビッチ(セルビア)のコーチとして2006年からほとんどすべてのトロフィー獲得に貢献してきたコーチのマリアン・バイダ(スロバキア)が、ジョコビッチの強さや今大会の戦いぶりについて語った。

「何が起きても不思議ではなかった。ロラン・ギャロスはもっともタフなグランドスラムなんだ。クレーコートで疲れるし、他のサーフェスと比べてプレーが大きく変わるため、順応しなければならない。多くの苦しい瞬間を乗り越えなければ勝てないものだ。ノバクはそれを今大会の2週間を通してうまくやってのけた」

 5月に行われたセルビア・オープンの優勝が大きな自信になった。

「昨年の大会よりも、特にメンタル面でかなりよかった。おかげで私は落ち着いて見ることができた。今大会の直前に自分の目指すべきテニスを見つけたんだ。地元のセルビア・ベオグラードで行われた大会に優勝したことで、ここへ来る前に凄くいい自信を身につけた。試合を重ねるごとによくなり、決勝まで勝ち上がった」

  5年前の優勝時に比べてテニスの完成度がかなり高まったという。

「彼のテニスは圧倒的だった。ショットもフラットとスピンをうまくミックスして、サービスもよかった。すべてが整ってクレーコートで最高のテニスができた。今回の優勝は2016年のときよりも数倍価値のあるものだ。当時のノバクのテニスはまだまだ未熟だった。初優勝だったからナーバスになっていたが、そのときの経験が今大会に生きている」

  一番苦手なクレーコートで優勝し、年間グランドスラムも十分に狙える。

「今年、ノバクが年間グランドスラムを達成できたら僕らはクビだなと、もう一人のコーチであるゴラン(・イバニセビッチ/クロアチア)とも話していたんだ。真面目な話、可能性は大きいと思う。彼はウインブルドンとUSオープンが大好きなんだ。むしろ、クレーコートのほうが心配していたんだ」

 ロラン・ギャロスでは苦い敗戦の記憶のほうが強く残っていた。

「この10年間の結果は悪くないが、ロラン・ギャロスでは決勝で2015年にスタン・ワウリンカ(スイス)に負けるなど、いつも立ち直るのが難しい敗戦ばかりだった。1シーズンの中でクレーコートに戻ってきてグランドスラムで優勝するのは年々難しくなっており、タフになっている」 

  健康でさえいれば、年間グランドスラムも十分狙える。

「一度優勝すると次回に向けて大きな自信になり、経験があるからリラックスしてプレーすることができる。どんな風に大会が進むか、どんな風にボールを打てばいいか分かっているんだ。ノバクが健康である限り、彼は今年のグランドスラムすべてを勝ち獲る力がある。彼はいま健康で調子もかなりいいから自信を持って言える」

 すべての能力が高いが、向上心は並々ならぬものがある。

「ノバクの能力すべてに敬意を表している。彼のプロフェッショナルな姿勢は素晴らしく、自分自身に練習でプレッシャーをかけられるんだ。すべての面でもっとうまくなりたいと思っているんだ。これはアメージングだ」

 うまくなるための努力を欠かさない姿に感銘を受けている。

「自分の現役時代を振り返っても、選手としてうまくなりたい気持ちはあったが、限界で壁にぶち当たってしまうんだ。でもノバクはさらに高いレベルまでたどり着けると信じている。サービス、フォアハンド、バックハンド、ボレー、ゲーム全体。この向上心はコーチとしてありがたいことこの上ない。彼の練習の姿勢、テニスをしている裏側の努力が、いつもグランドスラムで最高のプレーを見せる秘密だ」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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