マレーはベレッティーニに阻まれエバンズとの準々決勝は実現せず [シンチ選手権]

写真はマッテオ・ベレッティーニ(イタリア/右)とアンディ・マレー(イギリス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「シンチ選手権」(ATP500/イギリス・ロンドン/6月14~20日/賞金総額142万7455ユーロ/グラスコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)が元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)を6-3 6-3で退けベスト8に進出した。

 85分を要したこの試合で14本のエースを決めたベレッティーニは直面した3つのブレークポイントをすべてセーブし、7本しかアンフォーストエラーを犯さなかった。第1セットでマレーのウィナーをわずか1本に抑えて2度のブレークに成功したベレッティーニは、第2セットの最初の3ゲームを取って主導権を握った。

「本当に厳しかった。僕たちは皆、アンディが誰かを知っている。彼は偉大な選手であり、最後のポイントまで彼は常にそこにいた」とベレッティーニはコメントした。

「ケガから復帰することがいかに難しいかは分かっている。だから彼の幸運を祈りたい。僕はただ、彼が戻ってきたことをうれしく思っている」

 鼠径部のケガを抱えていた34歳のマレーは1回戦でブノワ・ペール(フランス)をストレートで破っていたが、準々決勝で現在最上位のイギリス人選手であるダニエル・エバンズ(イギリス)と対戦するチャンスを逃した。

 同大会で5度優勝した経験を持つマレーだが、今回はワイルドカード(主催者推薦枠)による出場だった。彼は2週間以内に迫ったウインブルドンにも、ワイルドカードで出場することになっている。

「あまりいいプレーができなかった。非常にいいプレーをする必要があったが、今日の僕はそうではなかった。もっとも高いレベルでプレーしていなかった」とマレーは振り返った。

 ケガが正確に何なのか判別できていないと話したマレーは「負けるのはうれしいことではない」と言い添え、「もちろんあれよりいいプレーがしたい。試合を通して向上し、より磨きをかけていきたいと僕は願っている。もっと試合をプレーする機会を得たら何が起こるのか見てみたい。容易なことじゃない。彼は時速225kmのサービスを打ち込んでくるんだ。その準備をするのはかなり難しいよ」と語った。

 第6シードのエバンズはアドリアン・マナリノ(フランス)を6-4 7-6(7)で倒してATPツアー大会で3人のイギリス人選手が準々決勝に進出することになったが、このようなことが起きたのは1996以来のことだ。キャメロン・ノリー(イギリス)は地元勢対決となる準々決勝で、ワイルドカードから勝ち上がってきた19歳のジャック・ドレイパー(イギリス)と顔を合わせる。

 そのほかの試合では第2シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)がフェリシアーノ・ロペス(スペイン)を6-2 6-3で、フランシス・ティアフォー(アメリカ)は予選勝者のビクトル・トロイツキ(セルビア)を6-3 7-6(3)で下し、勝ち上がった両者の準々決勝での対戦が決まった。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、開催中止となっていた。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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