「日曜日はイタリア人にとって特別な日になる」決勝でジョコビッチに挑むベレッティーニ [ウインブルドン]

観客の拍手に応えるマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)(Getty Images)


 2年ぶりの開催となる今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月28日~7月11日/グラスコート)の男子シングルス準決勝で、第7シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)が第14シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を6-3 6-0 6-7(3) 6-4で振りきり初のグランドスラム決勝進出を決めた。
 
 「感情の起伏は激しかったけど、全体的にはうまくコントロールできたと思う。コートに踏み込んだときから自信があり、勝てると分かっていた。ここまでで最高の試合ができ、パフォーマンスには満足している。第3セットを取れると思っていたのに落としたけど、“相手よりいいプレーができているんだから、そのまま続けろ!”と自分に言い聞かせた」
 
 決勝の日を楽しみにしている。

「観客が僕を応援してくれることを願っている。素晴らしい雰囲気になるだろう。初のウインブルドンの決勝、興奮している。イタリアの人々にとって特別な日曜日になる。素晴らしいスポーツの日になる。EUROで決勝に進出したイタリア代表と同時にもっとも大きな大会で決勝に進めるのがうれしい」

 イタリアで楽しみにしている人々に思いを馳せる。

「もし家にテレビがなければ、皆にいいものを買ったほうがいいと助言したい。日曜日はすべてのイタリア人にとって特別な日になる。信じられない状況だ。こんなことは初めてだ。僕が決勝にいくのは誰も予想していなかったと思う。イタリア代表は2018年のワールドカップに出られなかった。そこから立ち直るために注いだ努力は大変なものがあった。決勝に行くに値する。まずは自分のスケジュールを最優先して、チャンスがあればEURO決勝もテレビで観戦するよ」

 イタリア人初のウインブルドン決勝となる。

 「いい気分だ。もしイタリア人初でなくても、自分にとって初のグランドスラム決勝は最高にうれしい。今年最初はATPカップ決勝に進んだけど、そのあとケガに苦しんだ。そこから強くなって戻ってこられた。自分がここにいるのに値すると思っている。今日のように初の決勝も楽しみたい。この状況に感謝している」

 前哨戦のロンドン(ATP500)から11連勝とグラスコートで一度も負けていない。

「想像していなかった。一歩ずつ慎重にゆっくり歩んできた。その方法は正しかったと思う。だが、まだ自分のやるべきことは終わっていない。ここまできたらトロフィーを手に入れたい。本当に信じられない気持ちだ」 

 イタリア人として最後にグランドスラムで優勝したのは1976年のフレンチ・オープンを制したアドリアーノ・パナッタ(イタリア)以来となる。

 「フェリックス(・オジェ アリアシム/カナダ)に勝ったあと彼がメールをくれたんだ。ずっとコンタクトを取っている。イタリア人にとって大きな存在だ。昔練習していたクラブでダブルスを一緒にプレーしたことがある。素晴らしい経験だった。そのとき、いろいろ助言をもらった。最初は信じられなかったけど、彼の経歴を見たら、彼は正しいのかもしれないと思って、実際正しかった。素晴らしいアドバイスをくれる。ここまできたら、“獲りに行け!”と言われた。もちろん、そうするつもりだ」

 一緒にテニスをしてきた家族に感謝している。

 「両親だけでなく、弟、親友。皆と一緒にテニスを始めた。彼ら皆に感謝している。弟とは今でも一緒にプレーする。子供の頃、休みで出掛けたときはいつもラケットを持参して一緒にプレーした。本当にたくさんプレーしてきた。練習では次の対戦相手の特徴を真似して打ち合ってくれる。今はバブルのために会えないけど、遠くから見ることはできた。僕は今もプレーを続けている祖父母のDNAを受け継いでいるのだろう。彼らが応援に来られたことはうれしい」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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