金メダルは射程圏ーー柴原瑛菜×青山修子【東京2020 スペシャルクロストーク】

今シーズンはマイアミでビッグタイトルを獲得した柴原瑛菜(左)と青山修子(右)(Getty Images)



出るからにはメダル

 東京オリンピック直前のウインブルドンでベスト4入りを果たし、そろってダブルスの世界ランクでキャリアハイの10位タイに浮上した。残された目標はビッグタイトルの獲得のみだ。グランドスラム制覇、そしてオリンピックの金メダル獲得は射程圏内。そのための近道は、1試合1試合を楽しみながら、「自分たちのプレー」を見せていくことだ。

――いよいよ東京オリンピックが目前に迫っていますが、メダル候補として大会を迎えることになるというのはペアを組んだときに想像していましたか。
青山 もちろんメダル候補だと言われるのはすごくありがたいことなんですけど、オリンピックに出るからにはメダルを狙うというのは最初から思っていましたね。そのためにはプレーに集中できるように、自分たちの気持ちをつくっていかないといけないんですけど。
柴原 最初に青山さんと組ませてもらったときはオリンピックの出場が目標だったんですけど、けっこう早い時期に「金メダル獲れるかも」という思いが生まれました。2019年の北京で台湾のチャン姉妹、ティメア・バボスとクリスティーナ・ムラデノビッチのペアという世界のトップ選手に続けて勝つことができて、さらに天津とモスクワでツアー優勝できたことがすごく自信になりましたから。
青山 ただ、今でもまだアップダウンがあるのが難しいところ。瑛菜ちゃんのサービス、力強いストロークから私が前で動くというベースがあるので、そのパターンでしっかりポイントにつなげていくことで相手にプレッシャーをかけることができるし、自分たちがやるべきことに迷いなく集中できているときはやっぱり強い。逆にそこの質が落ちてしまうと、ちょっと弱くなってしまう。
柴原 毎回、ベストなプレーはできないですけど、調子が良くない日でも青山さんが声を掛けてくれることで、いいプレーを引き出してくれます。もちろん逆のときは私がしっかり青山さんに声を掛けていきたい。同じ考え方とイメージを持つことができているのは強みかなと思うので、アップダウンをなくして、オリンピックにピークを持っていきたいです。

――ウインブルドンのベスト4入りでダブルスの世界ランクではそろってキャリアハイの10位タイに浮上しました。
青山 このランキングまで来ることができたのは瑛菜ちゃんと組めたから。まだまだ成長できると思っているので、行けるところまで行きたいと思います。
柴原 私こそ最初から大きな大会に出ることができたのは青山さんと組めたから。トップ10になったのはうれしいですけど、さらに上を目指すには……。
青山 まだちょっと上とはポイント差があるよね。

――さらに上のランキングへ浮上していくにはグランドスラムでの優勝も必要になってきますが、オリンピック後もペアは継続していく予定ですか。
青山 もちろんグランドスラムの優勝は大きな目標になります。オリンピックが終わったら解散、なんて話はしてないですし、USオープンに向けてもしっかり話し合って、ペアとしてのスケジュールも決めていけたらなと思います。瑛菜ちゃんがどう思っているかはわからないですけど(笑)。
柴原 いやいや(笑)。青山さんにそう言ってもらえてうれしいです。

――地元開催でプレッシャーもあると思いますが、あらためて東京オリンピックへの意気込みを聞かせてください。
青山 プレッシャーよりもワクワクする気持ちのほうが大きいですね。何より、緊張して自分たちのいいプレーが出せないのはもったいないと思うので。そうならないように、とにかく2人で楽しんでプレーするということをイメージしながら戦っていきたいです。
柴原 私もワクワクしています。日本の代表で出場できることはすごくうれしいですし、日本チームとしてのフィーリングがあるので、1試合1試合楽しんでいきたいと思います。
青山 自分らしく元気のいいプレーができるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!
柴原 私も楽しいプレーを見せることができるように頑張ります!

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