「綺麗な服を着て楽しめるのは、女性として素晴らしいこと」キャリア最高のタイトルを獲得したジョルジ [国立銀行オープン]
WTAツアー公式戦の「国立銀行オープン」(WTA1000/カナダ・ケベック州モントリオール/8月9~15日/賞金総額183万5490ドル/ハードコート)の女子シングルス決勝で、カミラ・ジョルジ(イタリア)が第4シードでウインブルドン準優勝者のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-3 7-5で退けWTA1000の大会では初となるタイトルを獲得した。
優勝を決めた瞬間、物凄く落ち着いているように見えた。
「心の中では喜びが爆発していた。でも、あまり感情を表に出さないタイプなの。素晴らしいことを達成して物凄くうれしい。今大会の自分のプレーに満足している」
大会中、優勝できると思ったポイントや試合があったのか?
「いいえ。これまでコーチである父とともに重ねてきた努力のおかげ。この数年間ずっと努力してきた積み重ねの結果が今大会の優勝。このような日がくることは、2人とも確信していた。この数ヵ月は凄く調子がよかったし、高いレベルのプレーができていたから。自分を信じてきた」
決勝の第2セットでのブレーク。
「これがテニス。3-1になってもまだ確信は持てなかったけど、いいプレーはできていた。プレーにアップダウンがあった。風が強いのに暑くて湿気が高く、難しいコンディションでもあった。凄くプレーしづらい環境だった。だからこそ、勝てたことは凄いことだと思う」
キャリアの中で、このタイミングに大きなタイトルが獲れたことをどう感じているのか。
「ここで優勝できたことは素晴らしい。この数年間はケガがとても多く、継続性がなかった。でも今年はフィジカル状態がよく、多くの大会でプレーできている。この状態が続けば、いつかは大きなタイトルが獲れると確信していた」
ケガでテニスの試合を見る機会が多かったのは、メンタル面で助けになったのではないか。
「いいえ。私はコートを離れると、テニス以外のことをしたいタイプ。例えば、私の母はジョミーラというファッションブランドを立ち上げていて、私はいつもそのウェアをコートで着ている。そして私もファッションが大好き。もちろん、大会になればコート上だけのことに集中している。フィジカルトレーニングもすべてに全力で取り組む。でも、一旦家に帰れば生活の他のことがたくさんある。女性として素晴らしいことは、いろんな色、タイプの綺麗な服を着て楽しめることだと思う」
今大会ではこれまでと違ったマインドセットで臨んだのか。
「いいえ。何も変わっていない。父と一緒にコート上で何時間も何時間も練習してきた。当然、結果はついてくると信じていた。私だけでなく、彼も強く信じてくれた。今大会は素晴らしいプレーができて、この“ギフト”を受け取ることができてうれしい。父のための優勝でもある。本当に長い時間一緒に戦ってきてくれたから。努力を続ければ、いつかは報われる美しい日がくるものだと信じてきた」
今大会、父はイタリアから応援していた。
「でも、1日100回くらい話しているから、大丈夫よ。今回もまったく問題なかった。距離は問題ない。彼はいつも私と一緒にいる。試合前、試合後、練習前、練習後、いつも戦術などいろんなことを話している。毎日一緒に過ごして、一緒に異動しているのだから、1週間くらい離れていてもまったく問題ない。私たちは素晴らしいチーム。本当に素晴らしい」
次の大会からは合流する予定?
「そのために彼がいろいろ手を尽くしてくれている。もちろん、合流を待ち望んでいる」
決勝のあとにもう父と話をしたのか?
「ええ、もちろん。試合前も試合後も。すごく喜んでいた。私たちはこれまでの長い年月の努力を実らせたの。想像してみて! 25年間一緒に頑張ってきたから、本当にうれしい。直接会ったときは盛大にお祝いしたい」
試合中にイライラしてラケットを投げてしまった。
「高ぶり過ぎた気持ちを解放するのは重要なこと。何でもないこと。試合中、ストレスを発散させるためにいろんなことをしなければならない。難しい試合だったので、余計に大変だった。風も強い難しい状況だった。それに試合が続いていて6連戦だった。テニスは簡単じゃない、こういうものなの」(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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