ズベレフが元ガールフレンドへのDV疑惑を改めて否定、ATPの予防策導入を支持

写真はウェスタン&サザン・オープンでのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)(Getty Images)


 東京オリンピック金メダリストのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は元ガールフレンドによる虐待の申し立てをふたたび否定し、男子プロテニスツアーが設置したドメスティック・バイオレンス(DV:家庭内暴力)に対する方策の導入を支持すると発言した。

 24歳のズベレフはこの問題に関する声明を発表したあと、USオープンを前にした記者会見でこの件について手短に言及した。

 元ガールフレンドのオルガ・シャリポワさんは最初の告発を昨年に行い、今週リリースされたオンラインマガジン「スレート(Slate.com)」の記事を通して新たに詳細な説明を提供した。

「これまでもいつも言ってきたように、その主張や言われてきたことすべては真実ではない。法廷がそのことを裏付けた。だから僕の側からはほかに言うことは何もない。何故なら先ほど言ったように、裁判所が真実ではないと認めたからだ」とズベレフは記者会見の際に語った。

 この申し立ての著者と発行者に対し、ズベレフはドイツの法廷で差し止め命令を勝ち取った。

 声明文の中でズベレフは、「裁判所は我々の言い分と事情を支持し、告発が中傷的で虚偽であると認めた」と述べた。シャリポワさんに対しては、何の処罰も要求されなかった。

 元テニス選手のシャリポワさんは昨年、2019年USオープン前にズベレフがニューヨークのホテルの部屋で彼女の頭を壁に叩きつけて枕で彼女を窒息させようとしたと訴えた。彼女はその際、命の危険を感じたとも話していた。

 そしてズベレフは、その申し立てを否定した。

 金曜日の夜になってスレートはこれに反応する形で声明文を出し、自分たちのレポートは真実だと弁明した。

「我々は今日、家庭内暴力の主張に関する我々の報道を受けてアレクサンダー・ズベレフがドイツでスレートに対して法的手続きを開始したと知らされました。進行中の訴訟に関してスレートはコメントしませんが、我々は多数の取材とインタビューに基づく我々の公正で正確な報道を主張します」とスレートのスポークスマンであるケイティ・レイフォード氏は説明した。

 男子プロテニス協会(ATP)は先週末、推奨事項も含めたものとなることが予想されるDV予防策に関する独立審査を開始すると発表した。そしてズベレフは金曜日、この方針を支持する意向を表明した。

「このようなタイプの問題を解決する役に立つだろう。ATPが規則を少し更新して改定するのはいいことだと思うよ。それは80年代からの規則で、それ以降何も変えていなかった訳だからね」と彼はコメントした。

 昨年のUSオープン決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)に対して2セットを先取しながら巻き返されたズベレフは、第5セットのタイブレークを落として準優勝に終わっていた。

 前週のシンシナティを制したことで東京オリンピックでの金メダル獲得で見せた好調さを裏付けたズベレフは、いい波に乗ってUSオープンに臨もうとしている。(APライター◎ブライアン・マホニー/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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