メドベージェフはコロナ禍で初の観客フル動員で開催されるグランドスラム大会に興味津々「僕はニューヨークの観客が大好きなんだ」 [USオープン]

写真はUSオープン会場で練習中のダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月30日~9月13日/ハードコート)が開幕し、初日はボトムハーフの男女シングルス1回戦が行われる予定になっている。

 ダニール・メドベージェフ(ロシア)はUSオープンの観客にユニークな展望を提供することができる。2年前の決勝進出の過程で、彼はお金を払って観に来た観客を罵倒した『憎まれ者の悪役』から、同じ観衆から騒々しい応援を受ける『ファンのお気に入り』へと変貌した。

 そんな訳でグランドスラム大会で2度決勝に進出した実績を持つ第2シードのメドベージェフは皆と同じように、アーサー・アッシュ・スタジアムに足を踏み入れる月曜日の夜がどのようになるかについて知りたがっている。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより無観客で行われたが、今年はふたたび観客をフル動員して開催することが許可されている。

「最初の試合では、ニューヨークに帰ってきた僕を観客がどのように迎えるのかを見るのが楽しみだね。前回はいい形で終わったから、同じように続いてくれるといいのだけれど」と大会初日のナイトセッションでリシャール・ガスケ(フランス)と対戦するメドベージェフはコメントした。

「僕はニューヨークの観客が大好きなんだ。2019年にはあらゆる意味で素晴らしい経験をしたからね。今回がどんなふうになるのか興味津々だよ」

 2019年当時、メドベージェフは1週目にコートでの振る舞いで観客から野次を受けた。それに対してメドベージェフは、彼らの辛辣な言葉のおかげで勝てている皮肉を込めて感謝することで彼を中傷する者たちを挑発した。しかし2週目に入ると彼に試合は観客でいっぱいとなり、5セットの末にラファエル・ナダル(スペイン)に敗れた決勝では観客たちは彼のほうに大きな声援を送っていた。

 今年の大会では、ナショナルテニスセンターに入場するためには12歳以上の誰もが最低一度はワクチンを摂取していなければならない。グランドスラム大会で観客をフル動員することが許されたのは、パンデミック前に開催された2020年オーストラリアン・オープン以来となる。

「ファンが戻ってくることは大きな喜びだ。特にニューヨーカーということが素晴らしい。初のフル動員で、地元ニューヨークの観客以上にいいファンがいるだろうか」と第22シードのライリー・オペルカ(アメリカ)は語った。

「彼らの存在がUSオープンをUSオープンにしているんだよ。それがニューヨークのスポーツをこれほど特別にしているんだ。だからこそヤンキーズは伝説的チームだし、ニックスもそうなんだよ。ファンさ、ファンが支えているんだ。ニューヨークの文化であり、ニューヨーカーなんだ」(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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