2022年オーストラリアン・オープンはワクチン摂取済みの選手に制限緩和の方向

写真は2020年オーストラリアン・オープン大会初日のビクトリア州スポーツ大臣のマーティン・パクラ氏(左)と大会ディレクターのクレイグ・タイリー氏(Getty Images)


 オーストラリア・ビクトリア州のスポーツ大臣が、来年1月のオーストラリアン・オープンでプレーヤーたちが新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンを接種していた場合はメルボルンでの移動に関する規制が軽減されることが期待できると発言した。

 スポーツ大臣のマーティン・パクラ氏はまた、2022年最初のグランドスラム大会が1月17日から30日にメルボルン・パークで予定通り開催されるということに「大いに自信を持っている」と語った。

 テニス・オーストラリア(豪州テニス協会)は今のところ、海外からやってくるプレーヤーと観客の検疫に関する必要事項とワクチン摂取の条件の概要を明かしていない。現在進行中のUSオープンでは、12歳以上のすべての観客は少なくとも1回はワクチンを摂取していることを証明するものを提示しなければ会場に入ることはできない。ポリシーの変更は、先週の金曜日に発表されていた。

 しかしフラッシングメドウのプレーヤーたちは、ワクチン接種を義務付けられてはいない。男女のツアーはともに、現時点での選手たちのワクチン接種率は50%強だと公表している。

 元世界ランク1位のアンディ・マレー(イギリス)はすでにワクチンを接種しており、定期的に世界中を転戦するテニスプレーヤーは「他のすべての人にも気を配る責任がある」と私見を述べた。

 パクラ氏はマレーに同意し、ワクチンを接種した選手はメルボルンでの行動においてより多くの自由を得ることになるだろうと話した。

「ワクチンを接種していなければオーストラリアに入れないというくらい厳しいものになるかは、まだわかりません」とパクラ氏はメルボルンのラジオ局に語った。

「明らかである点、私が確信している点は、ワクチンを接種していないプレーヤーのためのルールとワクチンを接種した選手のためのルールがあるということです。それらは非常に違ったものになると私は確信しています。間もなくATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子テニス協会)のために詳細を明確にする予定ですが、彼らはオーストラリアに来る前にワクチンを接種することが賢明であると強く信じていると思います」

 オーストラリアン・オープンの主催者はオーストラリアの一般市民の予防接種率が上昇していることから、選手たちが2021年大会で強いられたホテルでの厳格な検疫や規制を受けなくて済むようになることを願っている。

 ビクトリア州当局は水曜日、120の新しいコロナウイルス感染者が出たと発表した。ここ1年で州の新規感染者数が三桁に達したのは初めてのことだ。パンデミックがスタートしてから、ビクトリア州では6度のロックダウンが起きていた。当局は接種率80%を目指しているが、今のところビクトリア州内で1回または2回の接種を済ませている割合は35%ほどになっている。

「我々は前回の大会を開催することができましたが、それは予防接種を受けている市民が0%という状況においてでした。だからこそ私は次のオーストラリアン・オープンが開催されるということに自信をもっていますし、それは非常に重要なことなのです」とパクラ氏はコメントした。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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