第4回レーバー・カップが1年遅れで開幕、初日はシングルス3勝の欧州選抜がリード

写真はマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)(Getty Images)


 2017年に創設された『欧州選抜vs世界選抜』のチーム対抗戦「第4回レーバー・カップ」(アメリカ・マサチューセッツ州ボストン/9月24~26日/室内ハードコート)が開幕し、欧州選抜が世界選抜に対して3勝1敗とリードを奪った。今大会はロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の『ビッグ3』が不在で行われる最初の機会でもある。

 7月のウインブルドン決勝でジョコビッチに敗れたものの準優勝を飾ったマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)は直面した13回のブレークポイントのうち12本をセーブし、1セットダウンから挽回してフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)に6-7(3) 7-5 [10-8]で競り勝った。

 これに先立ちキャスパー・ルード(ノルウェー)は第1セットの第3ゲームと第9ゲームでブレークし、ライリー・オペルカ(アメリカ)を6-3 7-6(4)で倒していた。

 強力なサービスとフォアハンドをベースに築かれたテニスを武器とするオペルカは試合後にコートの環境は「僕よりも彼のほうにより適していた」と話し、コンディションを「死んだように遅い」と表現した。

「コートとボールの組み合わせで、これまでプレーした中でもっとも遅いコンディションだ」とオペルカはコメントした。

 コートには少し砂が敷かれていて滑りやすくなっており、ルードも遅いコンディションも含めて自分にとって有利に働いたと認めた。

「かなり遅いほうだと思う。彼のサービスはサーフェスとボールのせいかそれほど速く感じなかったよ。特に3、4ゲームで消耗したボールだとより遅くなる」


オープニングマッチを制したキャスパー・ルード(ノルウェー/奥)を労う欧州選抜キャプテンのビヨン・ボルグ(スウェーデン)(Getty Images)

 欧州選抜はフェデラー(彼のマネージメント会社が今大会の立役者となっている)とナダル或いはジョコビッチに助けられ、過去3度のレーバー・カップですべて勝者となっている。彼ら『ビッグ3』は現在のところ、グランドスラム獲得タイトル数「20」で男子の最多記録を分かち合っている。

 今年はジョコビッチがUSオープン決勝を終えたばかりで出場しておらず、フェデラーとナダルはケガによりすでに今季を終了させていた。フェデラーは金曜日に会場を訪れ、コートサイドの席に座って試合を観戦していた。

 ナイトセッションではアンドレイ・ルブレフ(ロシア)がディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を4-6 6-3 [11-9]で倒して欧州選抜が3勝目を挙げたあと、ダブルスでジョン・イズナー(アメリカ)/デニス・シャポバロフ(カナダ)がベレッティーニ/アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を4-6 7-6(2) [10-1]で下して世界選抜が初勝利をマークした。


ナイトセッションのシングルスでディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を倒したアンドレイ・ルブレフ(ロシア)(Getty Images)


ナイトセッションのダブルスで世界選抜の初勝利を挙げたジョン・イズナー(アメリカ/右)とデニス・シャポバロフ(カナダ)(Getty Images)

 この3日に渡る大会でチームが勝つためには、13ポイントを獲得する必要がある。各試合の勝利は金曜日が1ポイント、土曜日が2ポイント、日曜日は3ポイントの価値を持つ。

 ボストンは2020年にレーバー・カップの開催地となるはずだったが、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより1年延期となっていた。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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