ディミトロフがトップシードのメドベージェフに逆転勝利で準々決勝へ「これで終わりではない」 [ATPインディアンウェルズ]
ATPツアー公式戦の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/10月7~17日/賞金総額914万6125ドル/ハードコート)の男子シングルス4回戦で第23シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)に4-6 6-4 6-3で競り勝ち、女子で数人のトッププレーヤーが敗れた前日の流れを引き継いだ。
第1セットを落としたディミトロフは第2セットでも2度ブレークを許したが、そこからギアを上げて挽回すると今季5つの目のタイトルを狙っていたメドベージェフを圧倒した。この結果でディミトロフは、マイアミ・オープンでアンディ・マレー(イギリス)を倒した2016年以来となるトップ2プレーヤーに対する勝利をマークした。
メドベージェフは出だしから主導権を握り、第1セットではファーストサーブからのポイントを80%ものにした。彼は第2セットでも先にブレークして4-1とリードしたが、そこからまばらな観客たちの前でディミトロフの反撃が始まった。
「彼は間違いなく、あそこでスイッチを入れたね。彼がもし4-1から見せたようなプレーをすれば大会で優勝できるよ」とメドベージェフはコメントした。
1-4から5ゲームを連取したディミトロフは逆転で第2セットを取っただけでなく、さらに3ゲームを続けて取って勝利に向けて突き進んだ。彼は5-1からブレークをひとつ返されたが、2度目のサービング・フォー・ザ・マッチをラブゲームでキープして試合を締めくくった。
「彼(メドベージェフ)はこのところ最高のプレーをし、常に勝つ道を見つけてきた男でもある。これは僕にとって本当に素晴らしい試合だった。でもこれで終わりではない。同時にこれはひとつの試合に過ぎないんだ。僕は目の前の試合に集中し続け、前進していかなければならない」とディミトロフは先を見据えた。
東京オリンピックのあと北米に渡ったメドベージェフは、5大会でプレーして18勝2敗の戦績を残した。彼はトロントとUSオープンでタイトルを獲得し、レーバー・カップでは欧州選抜の4連覇に貢献した。今季ここまで50勝11敗のメドベージェフは次週に故郷モスクワの大会への出場を予定しているが、再検討していることを打ち明けた。
「本当に出たいとは思っているんだけど、身体をケアする必要がある。僕はこの大会でも疲れを感じていた」とメドベージェフは話した。
ディミトロフはインディアンウェルズでは初となる準々決勝で、第19シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)を6-1 6-3で破って勝ち上がった第8シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)と対戦する。
「僕はいつも、ここで活躍したいと願っていた。何年もの間、僕は本当に多くのチャンスを手にしていたからね。とても競った試合を多く経験してきたけど、マッチポイントまでいくような試合をすべて落としてきたんだ。今日の僕は決意に満ちていたよ」とディミトロフは語った。
そのほかの試合では第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、第11シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、第21シードのキャメロン・ノリー(イギリス)、第29シードのニコラス・バシラシビリ(ジョージア)、第31シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。
準々決勝ではチチパスがバシラシビリと、ズベレフがフリッツと、シュワルツマンはノリーと顔を合わせる。
昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより中止となり、2021年大会は3月から延期されて史上初めて秋に開催されることが決まっていた。(C)AP(テニスマガジン)
写真◎Getty Images
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Related
-
2021-10-18
~パンデミックによる中止と2度の延期を経て大会史上初の秋開催に!~BNPパリバ・オープン2021|PHOTOアルバム
-
2021-10-13
フリッツがベレッティーニを倒して4回戦へ、ズベレフは3度目の対戦でマレーから初勝利 [ATPインディアンウェルズ]
-
2021-10-12
メドベージェフが4回戦へ、ルブレフは敗退 [ATPインディアンウェルズ]
-
2021-10-12
「ルードは今パーフェクトに近いテニスをしている」4回戦での対戦を警戒するシュワルツマン [ATPインディアンウェルズ]
-
2021-10-11
元世界1位マレーが18歳アルカラスに逆転勝利で2016年以来の3回戦進出 [ATPインディアンウェルズ]
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ