メドベージェフがコルダに逆転勝利で8強入り、ルードはATPファイナルズ出場権を確保 [パリ・マスターズ]

写真はダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/11月1~7日/賞金総額308万4450ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス3回戦で、ディフェンディング・チャンピオンのダニール・メドベージェフ(ロシア)がセバスチャン・コルダ(アメリカ)に4-6 6-1 6-3で逆転勝ちをおさめて準々決勝に進出した。

 21歳のコルダは第1セット第9ゲームでブレークに成功し、次のゲームで3つ目のセットポイントをものにして先行した。しかしUSオープン優勝者のメドベージェフはコルダに14本のアンフォーストエラーを強い、第2セットを難なく取り返した。

 第3セット第4ゲームで迎えたブレークポイントでメドベージェフは走り込んでギリギリ追いついた状態で打ったにもかかわらず、フォアハンドのパッシングショットをダウン・ザ・ラインに決めて3-2とリードを奪った。観客から大歓声が沸き起こり、コルダは唖然とした表情を見せた。

 世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と年末世界ナンバーワンの座を争っているメドベージェフはサービング・フォー・ザ・マッチを迎えたが、コルダにブレークを許して5-3となった。しかしコルダは次のゲームをキープすることができず、最初のマッチポイントで40本目のアンフォーストエラーを犯してメドベージェフの勝利が決まった。

 第2シードのメドベージェフは次のラウンドで、最終試合で18歳のカルロス・アルカラス(スペイン)を6-4 7-5で破って勝ち上がった予選勝者のユーゴ・ガストン(フランス)と対戦する。

 これに先立ち第15シードのガエル・モンフィス(フランス)がケガを理由に棄権したため、第1シードのジョコビッチが1ポイントもプレーすることなく8強入りを決めた。ジョコビッチに対する戦績が0勝17敗のモンフィスは、内転筋のケガを抱えていると明かした。

 パリ・マスターズで最多記録となる5度の優勝を誇るジョコビッチは準々決勝で、ノーシードから勝ち上がってきたテイラー・フリッツ(アメリカ)と顔を合わせる。フリッツは第10シードの第10シードのキャメロン・ノリー(イギリス)を6-3 7-6(3)で退け、男子トップ8によるATPファイナルズ出場を目指しているノリーに打撃を与えた。

 第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は2時間45分を要した激戦の末、第16シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を7-6(4) 6-7(3) 6-3で倒して勝ち上がった。

 接戦となった第1セットで先にリードしながら5-4からブレークバックされたズベレフは、タイブレークでは主導権を握って最後はボレーを決めて締めくくった。第2セットでのズベレフは第9ゲームでのピンチを凌いだあと6-5からディミトロフのサービスゲームで2本のマッチポイントを手にしたが、ディミトロフは2本ともネットに出てボレーを決めて切り抜けた。

 ディミトロフはその後のタイブレークを制して最終セットに持ち込んだが、その勢いは最後まで続かなかった。第3セット3-2からズベレフのサービスゲームで0-40としたディミトロフが絶好のチャンスを逃したとき、流れは変わった。逆にズベレフは次のゲームをブレークし、直後のピンチもセーブした。そのあと3度目のマッチポイントでディミトロフがバックハンドのスライスをネットにかけ、ズベレフが4ゲーム連取で勝利を掴んだ。

 そのほかの試合では第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が予選勝者のマルコス・ギロン(アメリカ)を6-2 6-1で、第7シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)がラッキールーザーのドミニク・コプファー(ドイツ)を4-6 7-5 6-2で、ジェームズ・ダックワース(オーストラリア)はラッキールーザーのアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)を7-6(6) 6-4で下し、ベスト8が出揃った。準々決勝ではズベレフがルードと、フルカチュはダックワースと対戦する。

 この結果でルードがATPファイナルズ出場権を確保し、次の試合に勝てば決めることができるフルカチュは残り1枠を巡る争いで優位に立った。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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