6度目の優勝と37回目のマスターズ制覇を目指すジョコビッチがフリッツを倒して準決勝へ [パリ・マスターズ]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/11月1~7日/賞金総額308万4450ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準々決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がテイラー・フリッツ(アメリカ)を6-4 6-3で下してベスト4に進出し、記録更新となる同大会6度目の優勝にまた一歩近づいた。

 9月のUSオープン決勝でダニール・メドベージェフ(ロシア)にストレートで敗れて以来の大会をプレーしているジョコビッチはまた、37回目のマスターズ制覇を目指して戦っている。もし実現すれば、彼は歴代トップで並んでいるラファエル・ナダル(スペイン)を追い抜くことができる。

 第1セットでのジョコビッチは先にリードしながら直後に追いつかれる展開を2度繰り返し、5-3からのサービング・フォー・ザ・セットをラブゲームで落とした次のゲームをブレークしてセットを締めくくった。第2セットは出だしにブレークし合ったあとピンチを凌いで2-1としたジョコビッチがそこからリードを広げ、最後のゲームをラブゲームでキープして勝利を決めた。

 ジョコビッチは準決勝で、過去2戦2勝のホベルト・フルカチュ(ポーランド)と対戦する。第7シードのフルカチュはジェームズ・ダックワース(オーストラリア)に6-2 6-7(4) 7-5で競り勝ち、残り1枠となっていたATPファイナルズ出場権をもぎ取った。

 第15シードのガエル・モンフィス(フランス)がケガで棄権したため3回戦を不戦勝で勝ち上がっていたジョコビッチは、「2ヵ月ほど公式戦でプレーしていなかったけど、復帰後2試合目にしてはフィーリングはいいよ。満足しなければならないけど改善点があり、そのことは自覚している」とコメントした。

 もうひとつの準決勝は、第2シードのメドベージェフと第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)の顔合わせとなった。これは昨年の決勝カードのリマッチで、前回はメドベージェフが勝者となっていた。直近の3対戦でメドベージェフが勝っているとはいえ、通算ではズベレフが5勝4敗でリードしている。

 メドベージェフが予選から勝ち上がってきたユーゴ・ガストン(フランス)を7-6(7) 6-4で倒し、ズベレフは第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)を7-5 6-4で退けた。

 ディフェンディング・チャンピオンのメドベージェフは4-5から0-40と3つセットポイントを握られながら巻き返して第1セットを先取したあと、第2セットも2度ブレークして4-0とリードした。しかしカルロス・アルカラス(スペイン)に対する3回戦でも第2セット0-5から7ゲームを連取していたガストンはこの日もしぶとさを発揮し、続く3ゲームを取って食らいついた。

 次のゲームで12本目と13本目のサービスエースを決めたメドベージェフは5-3としたが、アルカラスとの試合でもそうだったようにフランスの観客たちはメドベージェフのサーブミスにも歓声を上げるなどガストンを後押しした。最初のマッチポイントでメドベージェフがダブルフォールトを犯したときもスタンドは逆転を信じて喜びに沸いたが、彼はその次のポイントで勝利を決めて彼らを黙らせた。

「非常に手強い観客たちの前でのプレーだったし、タフな試合だったと言わなければならないね。ユーゴはいいプレーをしたし、とてもうまいよ。彼はボールにスピンをかけることでき、同じフォームからドロップショットを打つこともできる。何をしてくるかわからないから、フットワークが簡単じゃないんだ」とメドベージェフは振り返った。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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