ジョコビッチ側の主張が認められ、ビザ取り消しは無効に

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)のビザ取り消しが無効となったことを喜ぶファンたち(Getty Images)


 月曜日に行われた連邦循環裁判所での裁判の結果、アンソニー・ケリー裁判官はノバク・ジョコビッチ(セルビア)のビザをキャンセルするという政府の決断を覆した。これによりジョコビッチは、オーストラリアに留まることを許されることになった。

 裁判官はジョコビッチの解放を命じたため5日間の待機は終わり、ジョコビッチは自由の身となった。オーストラリア政府を代表する弁護団は移民大臣がジョコビッチのビザをふたたびキャンセルするか否か考慮中であると発言したが、今のところ実際的な動きは起きていない。

 ジョコビッチの弁護士であるニック・ウッド氏はジョコビッチの扱いに強い異議を申し立て、彼は必要とされるすべての書類をオーストラリア政府に提出して検疫なしの渡航の条件を満たしていると書かれた返答を内務省の国境管理や移民を扱う部門から受け取ったのだと主張した。

「そうなれば彼がそうだったように、分別のある人なら誰であれ自分は完全に条件を満たしているのだと解釈するでしょう」と弁護士は答弁の際に言った。

 そしてケリー裁判官は連邦政府や州政府など政府の様々なレベルからの情報が混乱していることや専門家による独立したふたつの審査団にジョコビッチの医療的義務免除が認められたことを挙げ、ジョコビッチの弁護士の言い分に同意したようだった。

 裁判に提出された空港でのやりとりの報告書には「君は僕の携帯電話を没収したが、もし必要な人々と話させてくれれば君たちが要求するものを提出するよう努力する」というジョコビッチのコメントが書かれており、国境警察が一時的にジョコビッチが自分の弁護士や大会開催者と話すのを阻んだことを伺わせていた。

 政府の弁護士はその件についてはこのケースの本質には関係ないと主張したが、ケリー裁判官は対応が正しくなかったことは考慮に入れられるべきであると返答した。最終的に裁判官はビザ取り消しという政府の決断を覆し、ジョコビッチの解放を命じた上でジョコビッチにパスポートを含むすべての持ち物を返して裁判の経費も支払うよう政府に指示した。(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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