フェルナンデスは敗れても挫けず、USオープン決勝を争ったふたりに明暗 [オーストラリアン・オープン]
今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の女子シングルス1回戦で、USオープン準優勝者のレイラ・フェルナンデス(カナダ)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した世界ランク133位のマディソン・イングリス(オーストラリア)に4-6 2-6で敗れる番狂わせが起きた。とはいえフェルナンデスがメルボルンで1回戦負けを喫するのは、これで3年連続となる。
ノーシードから快進撃で準優勝を飾った昨年のUSオープン以来のグランドスラム大会をプレーした第23シードのフェルナンデスは30本のアンフォーストエラーを犯し、自分のサービスゲームを3度ブレークされた。これはイングリスにとって、シングルスでは5度目のグランドスラム本戦で初めて手にした勝利だった。
年頭のアデレードでイガ・シフィオンテク(ポーランド)に敗れた2回戦で太腿を負傷したためシドニーの大会を棄権していたフェルナンデスだが、「肉体的にもメンタル的にもフィーリングはよかった」と保証して体調を言い訳にはしなかった。
「プレーできることにわくわくしていたわ。ただ今日は私の当たり日ではなかったのよ」とフェルナンデスは潔く語った。
「オフシーズンの間に自分のテニスを向上させることができたけど、それが今日の試合には現れていなかった。自分がここまで積んできたトレーニングと、それによる上達には満足しているわ。今はまた練習に戻り、あらゆる面で上達するよう努力を続けるつもりよ」
敗れてもなお前向きな姿勢を崩さないフェルナンデスはUSオープンでの成功にとらわれることなく、「私はすべての選手に対して一からスタートするようしているの。コートに立ったときには、お互いの選手にとって勝つ可能性はフィフティ・フィフティ(50:50)だと思っているわ」と話した。
「私は戦いが終わる瞬間まで解決策を見つけようと全力を尽くし、精一杯頑張る。イングリスに対しては、どんな解決策も見つけられなかった日だったというだけよ」
マーガレット・コート・アリーナの最終試合では、USオープン決勝でフェルナンデスに勝ったエマ・ラドゥカヌ(イギリス)がスローン・スティーブンス(アメリカ)とのUSオープン新旧女王対決を6-0 2-6 6-1で制して2回戦に駒を進めた。
「私はコートに出ていって、素晴らしい第1セットをプレーしたと思う。ゲームプランをかなりうまく実行に移すことができ、アンフォーストエラーも少なかった。でももちろんスローンは偉大なチャンピオンだから、彼女は第2セットで奮起してきたわ」と第17シードのラドゥカヌは試合を振り返った。
ラドゥカヌはスティーブンスについて「実際に彼女の守備的スキルは、あとで見習って再現したいいようなインスピレーションを与えてくれるものでもあるわ」と称え、「第3セットで体勢を立て直し、ミスを減らしていいプレーができて本当によかったわ」とコメントした。
「2022年は私にとって学びの年になると思う。セットを取って、それから最終セットで奮闘しなければならないというような状況に身を置くことはのちに役立てることができる経験を重ねるということに他ならないわ」
ラドゥカヌは2回戦で、予選勝者のチャン・スジョン(韓国)を6-3 2-6 6-4で破って勝ち上がった世界98位のダンカ・コビニッチ(モンテネグロ)と対戦する。そしてそこをクリアすれば、3回戦では元世界1位で第14シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)と顔を合わせる可能性がある。
写真◎Getty Images
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