「グランドスラムではいつも気持ちが高ぶる」全仏優勝からグランドスラム6大会連続2週目進出のシフィオンテク [オーストラリアン・オープン]

準々決勝を決めて観客に投げキッスをするイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の女子シングルス4回戦で、第7シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)がソラナ・シルステア(ルーマニア)を5-7 6-3 6-3で下してベスト8に進出した。

「とてもいい気分。今は物凄く疲れたから明日の朝にお祝いしたい。これらの試合で勝つために本当に頑張ったから、この1週間には凄く満足している」

試合が終わった瞬間はどんな気持ちだった?

「彼女が物凄くプレッシャーをかけてきたから、自分の中にあった疑念を振り払わないといけなかった。第1セットを落としたあとの勝率がかなり悪いから、今日はよくできたと思う。いま取り組んでいる部分でもある。未来に向けて大きな自信になる試合だった。積極的に打ち込んでくる相手に第1セットを落としてから逆転するのはかなり難しいことだった。これまでとは違ったシナリオを描けたことはとてもポジティブだ」

フレンチ・オープン優勝から1年以上が過ぎた。今は心地よくプレーできている?

「フレンチ・オープン優勝直後も心地よくプレーできていた。そのあと自分の人生がどうなるかわからなかったから、難しい面もあった。新しい期待、周囲の目でやらなければいけないことが増えて、それに慣れるのは大変だった。でも、それほど長い時間圧倒されることはなく、うまく対応できたと思う。落ち着いて自分のやるべきことに集中できた。それにはチームのサポートが欠かせなかったし、私が間違った方向にいかないようにしてくれた。だから、今も心地よくプレーできている」

一度優勝すると、すぐに2度目への期待が膨らむものだ。でもその期間は過ぎた。少しプレッシャーや期待から逃れられた?

「私はまだ20歳だから時間がたっぷりあると思う。グランドスラム優勝を目指して何年も努力している選手がたくさんいるのに、この年齢で優勝できてしまったことは少し不思議な感じがする。優勝したあとでも、他の選手がどれほど努力しているのかわかっていなかった。2つ目のグランドスラムを獲るのは、他の選手たちが努力し続けたことに近い気がする。フレンチ・オープンでの優勝は少し非現実的なものだったから。もうひとつ獲るには、相当な努力が必要だと感じている。自分にある程度時間を与えたいと思う。選手として一歩ずつ前進しているところだから。グランドスラム優勝は突然起きてしまった。だから順応する必要があり、物事を進めるスピードが早まった気がする。でも今は落ち着いて安定して一歩ずつ進んでいる。いま出ている結果を見れば、その進み具合は悪くなかったと思う」

グランドスラムの2週目は優勝したフレンチ・オープン以降6大会すべてで実現しており、物凄い結果だ。安定して好成績を残している理由は? この記録は現在最長記録だ。

「本当? 冗談じゃなくて? 何か新しい記録を作りたいと思っていたからとてもうれしい。でも、本当に?」

オールタイムじゃなくて、今大会に出場している選手の中で最長。

「そうだと思った」

でも今大会に出場している200人の選手に聞いてみても、君と同じことはできない。

「OK。オールタイムじゃないのは当然よね。ビッグ3がいるんだし、自分がちょっと馬鹿だった。それでもとても誇りに思う。継続性、安定性は昨年から自分の目標だった。それに加えて今は新たな目標もある。うまくいっているけど、何が理由かはわからない。いつもグランドスラム大会になると、気持ちが高ぶるの。他の大会も同じようにしたいとは思っているけど、どうしてもグランドスラムに来ると、違った雰囲気で違った感覚が生まれて、いつも重要なものだと感じさせる。次の試合まで2日間あるはずだから、落ち着いてリチャージする。今大会もその流れがうまくできている」

この試合の勝因は何だったと思う? 順応力か自分のプランを遂行することだった?

「どちらもあるけど、自分のプランのほうが大きかったと思う。彼女を攻略する方法を見つけるのが難しかった。とても速く、アグレッシブなプレーだから。彼女を走らせ続けようとしたけど、彼女が凄くいいプレーをして、しかもショットが速いから100%自分のショットをコントロールするのが難しかった。彼女をコートの中央からどんどん動かすことがカギだったかもしれない。でも、それは試合開始から意識していたこと。試合の中で見つけた解決策ではなかった。でも自分のプレーは安定していたと思う」

クレーコート以外のグランドスラム大会で初のベスト8だ。

「大きな意味がある。2年前はハードコートでは自分のプレーができないと感じていて、相手のプレーに対応するだけで一杯一杯だった。今は違う。凄く進歩してハードコートでも思ったようにプレーできるようになった。それは誇りに思っている」

この試合はストレスが大きかったと言ったが、大事なゲームでのプレーが物凄かった。最後の3ゲームでたった2ポイントしか落とさず、2度ブレークした。ストレスが大きい中でどのようにハイレベルなプレーができるの?

「ストレスのコントロールは重要なカギだった。追い込まれていたから。とにかく乗り越えて自分のプレーを使用と意識した。重要なポイントでできたと思う。自分がしたミスのことを考えるのではなく、その瞬間のポイントに集中してプレーすることができた。あれだけ速いショットを打ってくる相手だから、ミスは当然起こるものだから。最後は難しかったけど、とにかく前向きにうまくできた」

次の対戦相手については?

「今日の試合は物凄くハードで疲労困憊だから、今はリカバリーのことしか考えていない。コーチは相手のプレーを観ているから、これから分析してくれる。私は今日の自分の仕事は終えた。今はクールダウンして明日の夕方にでも考えたい」

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写真◎Getty Images

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