「20回は無理だが、一度でいいから優勝したい」準々決勝でベレッティーニに敗退のモンフィス [オーストラリアン・オープン]

準々決勝でマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)を相手に5セットまで持ち込んだが力尽きたガエル・モンフィス(フランス)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の男子シングルス準々決勝で、第7シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)に4-6 4-6 6-3 6-3 2-6で敗れた第17シードのガエル・モンフィス(フランス)が試合を振り返った。

第3、第4セットを取って試合を支配したように見えたが、第5セットのスタートで何が起きたんだ?

「今、まさにその質問を自分に問いかけているところだ。流れをキープする実力がなかっただけだと思う。長いこと苦しんできたが残念だし、また苦しむだろう。もうあと数年しか時間が残されていないから、挑戦し続けてもっといいものを残したい」

オーストラリアで素晴らしい前進があったが、どんな成果があった?

「多くのポジティブなことがある。グランドスラム2大会連続でトップ10プレーヤーを倒すチャンスがあったけど、勝てなかったことがある意味、凄く悪い面だ。ここから学び続けるが、凄く厳しい状況だ。でも自分の信念は失っていない。一度でいいんだ。20回勝つことはできないが、1回優勝したい。そのために今努力している。自分にはできると信じている。厳しいのは確かだ。20年間成し遂げられなかったが、この先はまだ誰にもわからない。もしかしたら今年うまくいくかもしれない」

今年はいいスタートを切ったから、すべてが噛み合い始めていると感じている?

「噛み合うという感じではない。僕はただ自分のテニスをするだけ。自分のキャリアの中で短い期間、凄くプレーが悪かったと人々は記憶すると思う。僕が成し遂げてきたことに比べて、悪かった時期は物凄く短いと多くの人は思っているのがおかしいものだ。とにかくいいプレーをするだけだ。キャリアを通してこのような瞬間にずっと苦しんできた。自分のとても悪い判断にね。ここから変えるのはもう遅すぎる、でも、一度でいいんだ。たった一度でいい。それだけだ」

うまくいかなかった第1、2セットでは一発を狙い過ぎていたのか、それとも消極的過ぎたのか? どうやって状況を逆転した?

「信じ続けることだ。人々が僕のことを過大評価することがある。僕が自分よりも若くて経験のあるトップ10選手と対戦していることを忘れてしまうんだ。ここで僕を倒した相手はグランドスラム大会の決勝を戦った経験のある選手なんだ。うまくやったと思うし、いい試合ができた。僕の戦術は最初機能していなかったけど、自分の調子はいいし、信じる力が強く、いいプレーができた。彼にも当然苦しいときがくる。彼ほどではないけど、自分もいい選手だ。だから、彼も僕を倒すのは簡単ではない」


ガエル・モンフィス(フランス)の妻エリナ・スビトリーナ(ウクライナ)がスタンドから声援を送る(Getty Images)

マッテオは何故これほどグランドスラム大会で強いんだ? 昨年はグランドスラム大会でノバク・ジョコビッチ(セルビア)にしか負けていない。(全豪4回戦はケガで棄権。それ以外3大会はいずれもジョコビッチに敗退)

「ビッグサーブと強烈なフォアハンド。タフなポイントで強固だ。それに彼はバックハンドのスライスをダウン・ザ・ラインに決められる。大事なところで凄い力を発揮する」

アデレードでの優勝と今大会ベスト8は今シーズンの展望を明るくしてくれる?

「そうでもない。今はハードワークしていいプレーができている。ATP250で優勝できてラッキーだった。この先すべてがもっと噛み合うようになれば、グランドスラム大会で準決勝に進み、ATP500やマスターズ1000でもっといい成績を残すんだ。今はまだシーズンの始まりでこの先は長い。時間がたっぷりある。でもオーストラリアでポジティブなエネルギーを手に入れて帰国するだろう」

噛み合うとは具体的にどういうこと?

「大事なポイントでコートに自分の最高のプレーを持ち込む。言葉にするのは簡単だ。正しい判断をすることだ。勝負を急ぎ過ぎないことだ。わずか1秒の間の決断だよ。トップ選手がベストなのはその一瞬に最高の判断ができるからだ。プレッシャーへの対処法もわかっている。これは学ぶことができない、経験を重ねるしかない。でも経験があったとしても、その瞬間に正しいプレーをしなければならない。例えばフレンチ・オープンの準々決勝で30-0でリードしていたとする。そこで何が起こるかわからない。風が強いかもしれないし、太陽が眩しいかもしれない。その一瞬でいい判断を下さなければならない。僕は自分のキャリアを通していい判断ができていない。それは問題ない。問題ないが、いつかその部分でも噛み合うと信じている。終わりがくる前に一度は噛み合うはずだ。そう信じている」

17年前にデビューしたアリゼ・コルネ(フランス)が初めて準々決勝に進出したが、どう見ている?

「素晴らしいね。今年が彼女の最後のシーズンという噂もあったが、これでもっとたくさん彼女の姿を見られるんじゃないか。彼女は若い頃からファイターだった。ハードワーカーで、ここで成し遂げたことに値する選手だ」

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写真◎Getty Images

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