一皮むけたオジェ アリアシムが9度目の正直でツアー初優勝「キャリアでもっとも幸せな日」 [ATPロッテルダム]

写真はシングルスでツアー初優勝を飾ったフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ABN AMROワールド・テニス」(ATP500/オランダ・南ホランド州ロッテルダム/2月7~13日/賞金総額134万9070ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス決勝で第3シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)が第1シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-4 6-2で退け、ATPツアーの同種目で初タイトルを獲得した。

 オジェ アリアシムはこれに先立ち8度ツアー大会の決勝に進出してその都度敗れていたが、9度目の挑戦でついにやってのけた。

「3年前に初めて決勝に至った日から、道のりは平坦ではなかった。最初のタイトルを特にここで獲れたなんて、これは僕にとって素晴らしい日だ。僕は数年前、ここで初めてATPツアー本戦をプレーしたんだ。だから僕がここで最初のタイトルを勝ち獲ったというのは正しいことだね」とオジェ アリアシムは表彰式の際に語った。

 決勝に至っては敗れるという彼のうれしくない習慣が終わる兆しは、少し前から見えていた。彼はATPカップで母国の世界一に貢献し、何よりオーストラリアン・オープンでダニール・メドベージェフ(ロシア)のようなトッププレーヤーに対しても本気で勝ちにいく姿勢と力を身に付けたところを示していたのだ。

 ふたりの直接対決で2019年に最初の2試合に勝っていたオジェ アリアシムはそれ以降チチパスに5連敗を喫しており、その中には2020年マルセイユの決勝もあった。

「あなたたちの前でプレーし、多くのいい思い出を得た。一生忘れないであろう特別な週をありがとう。これは僕にとってキャリアでもっとも幸せな日だ。そしてこれが、これからやってくる多くの幸せな日の最初のものであるよう願う」とオジェ アリアシムは観客たちに向かって話した。

 前日に行われた準決勝で、オジェ アリアシムは前年覇者で第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を6-7(5) 6-4 6-2で倒していた。

 決勝でのオジェ アリアシムは出だしから容赦のない強力なグラウンドストロークでチチパスを圧倒して3度のブレークに成功し、自身はファーストサーブからのポイントを93%取って相手にチャンスを与えなかった。

「君が日々行っている努力と犠牲を見て感銘を受けた。おめでとう。君がタイトルを獲り続けるよう願う。僕が同じ大会に出ているとき以外はね」と言ってチチパスはオジェ アリアシムを祝福した。

「彼はいいショットを繰り出し、試合を通して信じられないほどいいサービスを打ち、非常にいいテニスをプレーしていた。僕はそれに応じることができなかった。僕は彼に対抗し、いいサービスを打つことができなかった。僕のファーストサーブの確率は非常に低かった」

 チチパスはファーストサーブを56%しか入れることができず、4本のダブルフォールトを犯した。そして何よりセカンドサーブからのポイントを半分も取ることができず、これが致命傷となった。

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したロビン・ハッサ/マットヴェ・ミドルコープ(ともにオランダ)がロイド・ハリス(南アフリカ)/ティム・プッツ(ドイツ)を4-6 7-6(5) [10-5]で倒して地元優勝を飾った。


男子ダブルス優勝のロビン・ハッサ(オランダ/左)とマットヴェ・ミドルコープ(オランダ)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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