第2シード撃破のイエストレムスカが2019年5月以来のツアー2勝目に王手 [リヨン・オープン]

写真は2021年VTBクレムリン・カップでのデヤナ・イエストレムスカ(ウクライナ)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「シジエム サンス・メトロポル ド リヨン・オープン」(WTA250/フランス・リヨン/2月日28~3月6日/賞金総額23万9477ドル/室内ハードコート)の女子シングルス準決勝が行われ、ジャン・シューアイ(中国)とデヤナ・イエストレムスカ(ウクライナ)がタイトルをかけて対決することになった。

 第8シードのジャンが地元リヨン出身のカロリーヌ・ガルシア(フランス)を6-2 7-5で倒し、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したイエストレムスカは第2シードのソラナ・シルステア(ルーマニア)に7-6(5) 4-6 6-4で競り勝った。

 昨年6月のノッティンガム(WTA250/グラスコート)以来のツアー決勝に進出した33歳のジャンは、2017年9月の広州(WTAインターナショナル/ハードコート)に続く3つ目のタイトル獲得に王手をかけた。

 母国ウクライナの戦火を逃れてフランスに渡り大会に臨んでいる21歳のイエストレムスカは、2019年5月のストラスブール(WTAインターナショナル/クレーコート)以来のツアー4勝目を目指している。

 2週間を地下シェルターで過ごしたあと15歳の妹とともにロシアによる攻撃で戦火にさらされている母国ウクライナから避難することを余儀なくされたイエストレムスカはこれらの状況のため特別な重圧を感じていて然るべきだったが、それでもなお接戦を勝ち抜くガッツを絞り出した。

 フランスの観客に応援のお礼を告げたあと、イエストレムスカは「本当に厳しい試合だった。第3セットでマッチポイントを握りながらそのゲームを落としたとき、私は気持ちを乱してしまった。もう力が残っていなかったから、『もう終わり。負けてしまう』と思ったわ。でも皆さんが私を応援してくれて、本当に後押ししてくれたおかげで『きっとできる』と感じられたの」と打ち明けた。

「インスタグラムに『母国を離れた』というキャプションを付けて写真を投稿したとき、フランスの人々や世界中の人々から多くのメッセージをもらったわ。でもここに到着したときには、こんなに凄い応援をしてもらえるなんて予想していなかったの」

 試合後の記者会見で「毎日たくさんのニュースを読んでいる」と語ったイエストレムスカは、肉体的にというよりメンタル的な疲労を感じていると明かした。

「夜中にニュース付きのメッセージが送られてくることもあるからときどき起きて、特に私の町で何が起きているのか読んだりもするわ。だから、ここでよく眠れているとは言えないわね。朝目覚めたとき、かなり疲れていると感じる。でも恐らく気力だけで自分を支えており、今はそれをとても強く持っているわ。だからこそ、私はすべてに対処できると思うの。私はウクライナ人であり、ウクライナの人々はとても強い。戦争を通し、それが見て取れるわ。もしかしたら私も強いのかもしれない。これからの勝利はすべて、私の母国に捧げられる。今起きていることと比べれば、大した意味はないけれど…」

 決勝で戦う両者の対戦成績は、1勝1敗のイーブン。初顔合わせだった2018年10月の香港(WTAインターナショナル/ハードコート)準決勝はイエストレムスカが7-5 6-4で、2019年7月のウインブルドン(イギリス・ロンドン/グラスコート)4回戦ではジャンが6-4 1-6 6-2で勝っている。

 ふたりのツアー決勝での戦績はジャンが2勝2敗、イエストレムスカは3勝1敗となっている。

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写真◎Getty Images

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