20歳のムゼッティがオジェ アリアシムを倒す番狂わせで2度目の対トップ10勝利「忘れられない日になると思う」 [モンテカルロ・マスターズ]

写真は2度目の対トップ10勝利をマークした20歳のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月10~17日/賞金総額580万2475ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が第6シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を6-2 7-6(2)で倒す番狂わせに成功した。

 オジェ アリアシムが21歳でムゼッティは20歳とお互いにテニス界の未来を担う新鋭だが、違いはオジェ アリアシムが世界ランク9位で既にグランドスラム大会で4強入りした実績を持つのに対してムゼッティはまだ世界83位だったことだ。しかし非常にいい滑り出しで今季をスタートしながらこのところやや成績不振に陥っていたオジェ アリアシムはこの日も随所で安易なミスを犯し、ムゼッティの殊勲を手助けしてまった。

 第2セットのタイブレークを完璧に攻撃を組み立てた末のボレーミスで始めたオジェ アリアシムは、そのタイブレークでムゼッティのウィナーとほぼ同じ数のアンフォーストエラーを犯した。ここまでモンテカルロでは2回戦を超えたことがないオジェ アリアシムだが、それ以前に2月のマルセイユで決勝に進出して以降は1試合にしか勝てていない。彼は前週のマラケシュでひとつ勝ったが、インディアンウェルズでもマイアミでも初戦で敗退していた。

 とは言えイタリア人の観客が非常に多いここモンテカルロで大声援に後押しされたムゼッティが、非常にいいパフォーマンスを見せたこともまた事実だった。

「これは僕にとって、忘れられない日になると思う。僕はこのような日を待っていたんだ。今季の滑り出しはまあまあといった感じだったからね。今日はリズムを掴もうとアグレッシブにプレーし、同時にいいディフェンスをしようと心掛けた。とてもいい試合だったと思う」とムゼッティは試合後にコメントした。

 多くのトップ選手と同じくモンテカルロに拠点を置くムゼッティはまた、「僕はここに住み、ここで練習している。そんな場所でこれほど多くの観客の前でプレーできるというのは素敵なことだ。本当に幸せだよ」とオンコートインタビューで語った。

「バックハンドのダウン・ザ・ラインがカギだった。本当にいい第1セットのあと、彼は強力なサービスを駆使して巻き返してきたけど、僕は落ち着きと辛抱強さを保つことができた。それが今日、もっとも素晴らしかったことだ」

 ムゼッティは次のラウンドで、マートン・フチョビッチ(ハンガリー)を6-0 7-6(4)で破って勝ち上がった第12シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)と対戦する。ムゼッティは昨年のアカプルコでフルセットの末、当時世界9位だったシュワルツマンから金星を挙げていた。

「ディエゴは動きがよく、どうディフェンスしてどうアタックすべきかを知っている。素晴らしい戦いになるだろうね。ディエゴに対する勝利は、僕が初めてのトップ10に対して挙げた白星だった。またやってのけられるか見てみよう。素晴らしいプレーができるよう願っているよ」とムゼッティは次戦に向けての抱負を語った。

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写真◎Getty Images

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