ジョコビッチが創設を主導したPTPAがウインブルドンから排除されたロシアとベラルーシの選手たちを擁護

セルビア・オープンの記者会見で質問に答えるノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ウインブルドンがロシアとベラルーシの選手が大会に出場することを禁じる決断を下したあと、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が先頭に立って運営するプロフェッショナルテニスプレーヤー協会(Professional Tennis Players Association=PTPA)が声明文を通して両国のプレーヤーたちを擁護した。彼らの多くは表現の自由を奪われており、ウクライナ侵攻について自分の意見を表明できないのだという点をPTPAは指摘した。

 PTPA創設を主導したジョコビッチが「ウインブルドンの決断には同意できない。それはアスリートのせいではない。政治がスポーツに介入するのはよくないことだ」ときっぱり意見したあと、PTPAは公式声明を通して団体としての見解を表明した。

 ロシア政府によるウクライナ侵攻を強く批判した上で、この戦争の影響を受けたプレーヤー個人と話しをしたというPTPAは「ロシアとベラルーシによる法の強化により、彼ら(=両国の選手)の多くが表現の自由と選択の自由を奪われていることを理解しなければならない。ロシアまたはベラルーシの国家に反対する意見を公言したり、ウクライナ侵攻を批判したりすることで彼らは投獄されてしまう可能性もある」と指摘した。

 エリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を含む被害国の選手たちはウインブルドンによる発表の前、ロシアとベラルーシの選手がウクライナ侵攻および自分たちの政権(ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領)に関する3つの質問に答えなかった場合はすべての国際大会から排除することを訴えていた。

 男子プロテニスツアーを運営するATP(男子プロテニス協会)はウインブルドンの決断が発表されると直ちに異議を唱え、WTA(女子テニス協会)はもし両国選手の排除という決断が覆らなかった場合はウインブルドンに対して制裁を加える可能性もあると警告した。

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles