キリオスは決勝敗退も未来に向けて自信「今年を通し、僕の炎は燃え続けている」 [ウインブルドン]

写真は男子シングルス表彰式で準優勝プレートを掲げるニック・キリオス(オーストラリア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に6-4 3-6 4-6 6-7(3)で敗れたニック・キリオス(オーストラリア)は、この経験から自信を得て今後はグランドスラム大会で最大のタイトルにチャレンジしていくためのテニスを自分が擁していると信じている。

「僕のレベルは通用していた。ノバクが他の対戦相手たちをやっつけてきたのを観るといい感じはしないけど、僕はそこ(張り合えるレベル)にいた」とキリオスは試合後の記者会見でジョコビッチに対抗し得るところを見せた自分のテニスへの手応えを口にした。

「僕は史上もっとも偉大な選手に対してグランドスラム決勝をプレーし、張り合うことができていた。大きな自信になるよ。かなり大きな好機だった。僕は第1セットを取って、自分のほうが多くの決勝を戦ってきた選手のように見えていたんだ。僕はプレッシャーにかなりうまく対処していたと思う」

 自分がこのような大舞台に相応しいと感じたと明かしたキリオスは、2022年のグラスコートシーズンを通して12勝3敗という好成績を挙げた。キリオスはタナシ・コキナキス(オーストラリア)と組んで今年のオーストラリアン・オープン男子ダブルスで優勝し、グランドスラム初タイトルを獲得していた。

「今年全体を通し、僕の炎は燃え続けていると感じている。僕は今年、自分に更なるモティベーションを与えてくれる多くの素晴らしい人々に出会った」とキリオスは明かした。彼は若くからその才能を認められていたが、常に自らのモティベーションの波とムラ気が自分にとって一番の敵となっていた。

「自分を背後から支えてくれる一緒にいたい人々を見つけるということ…。彼らは僕がよりよい人間、よりよいテニスプレーヤーになって欲しいと思ってくれている。彼らは僕が膨大な才能を持っていると理解しており、僕にはこのスポーツでもっともっとやるべきことがあると感じてくれているんだ」

 ツアーで既にジョコビッチから2勝したことがあるキリオスだが、グランドスラム決勝という特別な舞台ではまた違った経験が必要になる。キリオスはこの日、ジョコビッチが持つ大舞台での経験が重要な瞬間に違いを生んでいたことを感じ取っていた。

「ノバクには戦いながら生かすことができる過去の経験が本当に豊富にあると感じた。ウインブルドン4連覇だ。それだけ優勝して、勝つ経験をしているのは凄い力になる。過去に何度も経験した舞台だから、自信を持って自分を信じることができる。それは何度も達成することでしか得られないものだ。特にウインブルドンで、彼がいつもどれだけ自信を持っているのか想像することしかできない」とキリオスは語った。

「僕は今日、自分でチャンスを掴むために戦略的にやるべきことをやった。素晴らしいサービスが打てていたと思う。それでも彼は本当に多くのボールを返してきたけどね。僕は一歩足りなかった。そしてそのようなレベルでプレーできたことには満足しているよ」

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写真◎Getty Images

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