3セットともタイブレークの激闘を制したイズナーが準決勝へ「今日は僕の日じゃないのかもしれないと考えていた」 [名誉の殿堂オープン]

写真はウインブルドンでのジョン・イズナー(アメリカ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「インフォシス名誉の殿堂オープン」(ATP250/アメリカ・ロードアイランド州ニューポート/7月11~17日/賞金総額66万5330ドル/グラスコート)の男子シングルス準々決勝で、第2シードのジョン・イズナー(アメリカ)が第5シードのバンジャマン・ボンジ(フランス)に7-6(2) 6-7(6) 7-6(5)で競り勝ちベスト4に進出した。

 ボンジは第2セットのタイブレークを3-6から3つのマッチポイントを凌いだ末にセットオールに追いつき、第3セットのタイブレークでも1-6から巻き返したが、最終的にイズナーがリターンから8つ目のマッチポイントをものにして熱戦に終止符を打った。

 ぎりぎりの勝利に胸をなでおろしたイズナーは、「僕は(最終セットの)タイブレークでいいスタートを切ったけど、そのリードのすべてが必要だった。最終的に何とか勝つことができた。間違いなく、クレイジーな試合だったよ」と試合後の記者会見で話した。

 第3セットのタイブレーク6-4からボンジの目覚ましいパッシングショットで6-5と追い上げられた時間帯を振り返ったイズナーは、「6-1から自分のサービスからのポイント2本を落として6-5に追い上げられ、あのパッシングを決められたときは『今日は僕の日じゃないのかもしれない』と考えていたよ」と明かした。

「第2セットのタイブレークでも彼は6-3から凄くいいプレーをしてきたからね。あれは彼がよすぎた。どういう訳か最後にいいリターンを打つことができたけど、6-5での僕はうろたえていたよ」

 イズナーは準決勝で、スティーブ・ジョンソン(アメリカ)を6-7(3) 6-4 6-4で破って勝ち上がった第4シードのマキシム・クレッシー(アメリカ)と対戦する。

 大学テニスの道に進んだためプロ転向が2019年と遅かったクレッシーだが、ここ1~2年はコンスタントに実績を積み、年頭に100位以下だったATPランキングをキャリア最高の41位に上げて今大会を迎えている。
 
「ぴりぴりする場面の多い、非常に厳しい第1セットだった。センターコートでプレーするのは素晴らしかったよ」とクレッシーは試合後のオンコートインタビューで語った。

「ジョンソンは素晴らしい選手だ。第1セットでの彼は非常に集中しており、サービスがシャープだった。僕は自分のサービスゲームで集中し続けなければならなかった。自分でコントロールできるのはその部分であり、特に第2セットからはそこに関してうまくやることができたと思う」

 クレッシーは重要な場面での度胸をつけるためには試合を多くこなすに限ると信じており、緊張感溢れる場面を切り抜ける秘訣について「試合に勝る練習はない。僕の秘密は、多くの大会に出て多くの試合をこなすことだ。僕はこういった厳しい瞬間を潜り抜けることに慣れてきているけど、今日はもの凄いストレスだったよ」と説明した。

 準決勝の相手となる先輩のイズナーは、「彼は今、自分の足場を築きつつある。ここまでとてもいいシーズンを送り、非常にいいプレーをしている。彼は非常にうまくサーブ&ボレーをする。僕の意見では、彼はツアーで最高のボレーヤーのひとりだ。彼は重要なポイントでアグレッシブなプレーをする」とクレッシーを高く評価した。

「非常に競った試合になるだろう。楽しみにしているよ。彼はいい奴でもあり、楽しい対戦になるだろうね」

 そのほかの試合では、世界ランク102位のジェイソン・クブラー(オーストラリア)が第1シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を4-6 6-3 7-6(4)で倒す番狂わせを演じて8強入りを決めた。この試合は前日に始まったが、第3セットでオジェ アリアシムが6-5とリードした時点で日没順延となっていた。

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写真◎Getty Images

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