セルンドロがバエスを退けATPツアー初優勝「ブエノスアイレスでの経験から多くを学んだ」 [ノルデア・オープン]

写真はシンチ選手権でのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ノルデア・オープン」(ATP250/スウェーデン・バスタッド/7月11~17日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝で、フランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)が第8シードで同胞のセバスチャン・バエス(アルゼンチン)を7-6(4) 6-2で退けATPツアー初優勝を飾った。

 ともに好プレーを見せて決勝まで勝ち上がってきたふたりの対決は、重要なポイントでレベルを引き上げたセルンドロの勝利に終わった。昨年3月のブエノスアイレスに続きツアーレベルで2度目の決勝を戦ったセルンドロは、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)に惨敗したそのときの思い出をかき消すに十分な戦いぶりで栄冠を掴んだ。

 この勝利によりセルンドロは、大会後に更新される世界ランクでキャリア最高の30位に浮上することが確実となった。

 ディフェンディング・チャンピオンで第1シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)に対して番狂わせを演じた2回戦を除く4試合でストレート勝利をおさめたセルンドロは、「素晴らしい気分だ。まずはセバスチャンを称えたい。今週の活躍だけでなく、昨年から君は素晴らしいプレーを続けてきた」と表彰式のスピーチで語った。

「タイトルを勝ち獲ったということには大きな意味がある。子供の頃から、こういった大会や決勝でプレーする自分を想像してきた。ブエノスアイレスで負けたとき、僕は悲しかった。母国の大会だったし、酷い負け方をしたからね…。でも僕はその経験から多くを学んだ。今日はその教訓が役に立ったよ。今日は素晴らしい試合をしたと思うし、素晴らしい1週間だった」

 ブレイクのシーズンを送っている23歳のセルンドロは2月にブエノスアイレスで8強入りしたあとリオデジャネイロで準決勝に進出して初のトップ100入りを果たし、 4月にATPマスターズ1000大会のマイアミでベスト4に進出してサプライズを起こした。

 この決勝ではアグレッシブに戦ったバエスが第1セット第11ゲームで6つのブレークポイントを握ったが、ここでセルンドロが踏ん張り抜いてキープしたことが恐らく試合を分けた。タイブレークでのセルンドロはそのいい波に乗っていきなり4-0とリードしてそのまま制し、第2セットでも主導権を手放さなかった。

 調子を上げつつあったドミニク・ティーム(オーストリア)や第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を倒すなど素晴らしい活躍を見せた21歳のバエスは試合後、「フランシスコは今日、僕よりもいいプレーをしたと思う。彼と彼のチームにおめでとうと言いたい」と相手を称えた。

「テニスは人生の一部だ。僕たちは負けたときも勝ったときも、それを楽しまなければならないのだと思う。僕たちはほんの小さなことをその都度楽しむべきだ。だから僕は今週を楽しんだし、来週がよりよいものになるよう願っている」

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、第4シードのラファエル・マトス(ブラジル)/ダビド・ベガ エルナンデス(スペイン)が第2シードのシモーネ・ボレッリ/ファビオ・フォニーニ(ともにイタリア)に6-4 3-6 [13-11]で競り勝ち今季3勝目を挙げた。

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写真◎Getty Images

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