雨の中断を経てティームが惜敗、ハンフマンが準決勝へ「僕は信じ続けた」 [ジェネラリ・オープン]

写真はヤニック・ハンフマン(ドイツ/左)とドミニク・ティーム(オーストリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ジェネラリ・オープン」(ATP250/オーストリア・チロル州キッツビューエル/7月25~30日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、同国のスターでもあるドミニク・ティーム(オーストリア)がヤニック・ハンフマン(ドイツ)に4-6 6-3 4-6で敗れた。

 何本かのスーパーショットを放つなど目に見えて好調だったハンフマンは、厳しい凌ぎ合いだった第3セットで観客に後押しされるティームの攻撃にも踏み堪えて見せた。ハンフマンの5-4リードからティームが自分のサービスゲームを迎えようとしたとき、雨で試合が一時中断となった。そしてコートに戻ったとき、相手のミスにも付け込んだハンフマンがブレークを果たして再開後1ゲームで勝負を決めることに成功した。

「感動でいっぱいだ。本当に劇的な試合だった。素晴らしい雰囲気、何と凄い日だったことだろう」とハンフマンは試合後に感慨を口にした。

「この素晴らしい試合に関与することができ、本当に幸せだ。ドミニクのようなプレーヤーに対し、このコートで勝者として試合を終えることができるとは本当に素晴らしい。それ以外に言いようがないよ」

 ティームを倒すためのカギは何だったかと聞かれたハンフマンは、「僕は自分の武器を信じている。自分のキックサーブによるバウンドの効果を信頼している。僕は今日、アグレッシブにプレーしようとした」と答えた。

「試合を通して運や流れが行き来したけど、僕は信じ続けた」

 ハンフマンは次のラウンドで、ドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)とワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したフィリップ・ミソリッチ(オーストリア)の勝者と対戦する。この試合は雨により翌日に持ち越され、勝った選手は同日に準決勝を戦う予定になっている。

 そのほかの試合では第3シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)がイリ・レヘカ(チェコ)に苦戦を強いられながらも4-6 7-5 7-5で逆転勝利をおさめ、第5シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)は第7シードのペドロ・マルチネス(スペイン)との同胞対決を6-4 6-2で制し、勝ち上がった両者が準決勝で顔を合わせることになった。

 お互いにいいリターンで相手のサービスゲームを脅かした接戦はバウティスタ アグートが13回中6本、レヘカは9回中5本のブレークポイントを獲得した。バウティスタ アグートは第3セット第12ゲームで3度目のマッチポイントをものにしてブレークに成功し、苦闘の末に勝利をもぎ取った。

「イリは素晴らしいテニスをする。彼に輝かしいキャリアを祈るよ。彼は大きな潜在能力を持っている」バウティスタ アグートは試合後のオンコートインタビューで相手を称えた。

「今日は勝つことができて凄くうれしい。本当に全力を尽くして戦った。僕は最後の最後まで自分を信じていた」

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写真◎Getty Images

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