アルカラスが足首を捻るアクシデントを乗り越えタイトル防衛に王手、決勝はシナーとのトップ2シード対決に [クロアチア・オープン]

写真はカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「プラバ・ラグナ・クロアチア・オープン・ウマグ」(ATP250/クロアチア・ウマグ/7月25~31日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が予選から勝ち上がってきた20歳のジュリオ・ゼッピエリ(イタリア)を7-5 4-6 6-3で振りきり、苦労した末にタイトル防衛に王手をかけた。

 第2セットで足首をかなり酷く捻るアクシデントに見舞われたアルカラスは、苦難を乗り越え最終セットで勝利をもぎ取り今季6度目の決勝進出を決めた。ゼッピエリは第3セット0-3から3-3まで巻き返したが、そのあとケイレンに苦しむことになった。

 試合後のオンコートインタビューでアルカラスは「ここでふたたび決勝に至ることができるなんて、本当に素晴らしい」と語り、懸念される足首の状態について「今のところ足首は大丈夫だ。今この時点では(痛みなどは)あまり感じない。今夜か明日の朝にどんな具合か見てみるけど、でも僕は決勝への準備はできていると言うつもりだよ」と語った。

「キャリア100戦目(となる決勝)で勝てたら最高だし、もちろん月曜日に世界4位になれるのは凄いことだ。それは僕にとって素晴らしいことだけど、今は決勝に集中している」

 敗れはしたがゼッピエリも今大会までツアーレベルで未勝利だったとは思えないほどの好プレーを見せ、アルカラスと互角に張り合った。彼は今週の活躍で、ランキングの動向をリアルタイムで伝える新しいATPライブランキングで33段上がって135位に浮上した。

 このあとに行われたもうひとつの準決勝で第2シードのヤニク・シナー(イタリア)が予選勝者のフランコ・アガメノン(イタリア)との同胞対決を6-1 6-3で制したため、アルカラス対シナーという夢の決勝が実現することになった。このふたりは先のウインブルドン4回戦で対戦しており、そのときはシナーが4セットの末に勝者となっている。

 シナーは第1セットでいきなり5-0とリードを広げ、試合を通してストロークプレーでの優位性を見せつけた。アガメノンは第2セット終盤に初のブレークを果たして試合を長引かせようとしたが、淡々と仕事を進めたシナーがこの日5度目のブレークで勝利を決めた。

「僕は重要な瞬間とセットの出だしにいいプレーをしようとした。決勝に進出できて本当にうれしいよ。ウマグは僕にとって特別な場所なんだ。ここは僕がATPツアーに出始めた頃に勝利を挙げた大会のひとつだからね。僕はここでプレーすることを楽しんでいるよ」とツアー決勝で6勝1敗の戦績を誇るシナーは試合後にコメントした。

 同大会での戦績を8勝0敗としたアルカラスは、前週のハンブルク決勝でロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)に敗れるまでツアー決勝で5戦全勝だった。

「彼(シナー)とは数回対戦した。彼に対してはいつも厳しい試合だった。彼を倒すには、自分のベストテニスをしなければならないことはわかっている。明日は決勝に思いきって向かっていき、ベストを尽くすつもりだよ」とアルカラスは決勝を見据えた。

 ダブルスは決勝が行われ、第1シードのシモーネ・ボレッリ/ファビオ・フォニーニ(ともにイタリア)が第3シードのロイド・グラスプール(イギリス)/ハリ・ヘリオバーラ(フィンランド)に5-7 7-6(6) [10-7]で競り勝ち今季2勝目を挙げた。

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写真◎Getty Images

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