セレナが世界2位を打破して2回戦を突破「私はチャレンジが大好き。この挑戦を受けて立つわ」 [USオープン]

写真は2回戦勝利後にオンコートインタビューを受けるセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、左はインタビュアーのメアリー ジョー・フェルナンデス(アメリカ)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス2回戦で今大会を限りに引退することを示唆しているセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が第2シードのアネット・コンタベイト(エストニア)を7-6(4) 2-6 6-2で倒し、アーサー・アッシュ・スタジアムを埋め尽くした大観衆を歓喜させた。

 その栄光に満ちたキャリアの終わりを目の前にしたセレナの動きはこのところプレーした他の試合と比べてずっとよく、彼女はよりのびのびとプレーしているように見えた。

 感情的になっている様子だった1回戦よりも落ち着いているようにも見えたセレナはこの夜、よりランキングの高い相手に対してより一貫性のあるプレーをやってのけた。

 試合後に元トップ選手のメアリー ジョー・フェルナンデス(アメリカ)のオンコートインタビューを受けたセレナは、「急ぐ必要はないわ。私はここの観客たちを愛しているの」と語った。

「私はかなりいいプレーヤーなの。これが私がやることよ。私はチャレンジが大好きだから、この挑戦を受けて立つわ」

 セレナは次のラウンドで、エフゲニヤ・ロディナ(ロシア)を1-6 6-2 7-5で破って勝ち上がったアイラ・トムヤノビッチ(オーストラリア)と対戦する。

 シード勢の多くが敗れてドローが比較的有利になったため人々は密かに優勝も可能なのではないかと期待し始めているが、当のセレナは「ここ数大会では力を発揮できていなかったから、力を見せることができてうれしい」とシンプルに自分のプレーぶりを喜んだ。

「このところ凄くいい練習ができていたの。練習の成果をついに試合で見せることができてよかったわ。素晴らしいことよ」

 この日も観客動員数は2万9959人と記録を更新し、スタンドにある彼女のボックス席には姉のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)やタイガー・ウッズ(アメリカ)の姿も見られた。

 第1セットのタイブレークを2本の強力なサービスで締めくくったセレナは第2セットでやや疲れを見せ、流れを掴んだコンタベイトがセットオールに追いついた。第3セットの出だしにはブレークを交わし合ったが、2度目のブレークで3-1としたあとはセレナがレベルを上げ、会場の雰囲気にやや飲まれている様子のコンタベイトを引き離した。

「私には証明すべきことは何もない。勝ち獲るものもなければ失うものも一切ない」とセレナは話したが、この無我の境地が彼女をメンタル的に解放したように見える。

「正直なことろ、1998年以来こんなふうにプレーしていなかった。文字通り私は1999年から何かを背負っていたの。ある意味楽しいわ。とにかくコートに出て、プレーを楽しんでいる。もう長いことそれができていなかったわ」とセレナは明かした。

 一方で敗れたコンタベイトは、「彼女は本当にいいプレーをしたと思うわ。私も決して悪いプレーをした訳じゃないけど、彼女は第3セットで間違いなくレベルを上げた。彼女は驚くべきプレーをしていたわ」と素直にセレナを称えた。

 その第3セットに関してセレナは、「正直に言うと、第2セットを落としたあとは『ヤバい。ベストを尽くしたほうがいいわ』と思ったの」と振り返った。

「ここニューヨークでの数試合で、物事がいい方向に進み始めた。私の中にはまだ少し何かが残っている。どうなるか見てみましょう」

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写真◎Getty Images

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