「自分から崩れてイライラした」キリオスが持ち直し、単複で勝ち進む [楽天ジャパンオープン]

2回戦で22本のサービスエースを決めたニック・キリオス(オーストラリア)(写真◎BBM)


 3年ぶりの開催となる国内唯一のATPツアー公式戦「楽天ジャパンオープン」(ATP500/東京都江東区・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/本戦10月3~9日/賞金総額210万8110ドル/ハードコート)の本戦4日目に行われた男子シングルス2回戦で、第5シードのニック・キリオス(オーストラリア)が3-6 6-2 6-2でカミル・マイクシャク(ポーランド)を倒して準々決勝に進出した。

 キリオスは3セットで22本のサービスエースを決めたが、序盤は敗退の危機に陥るほど集中力を欠いた。立ち上がりのサービスゲームをブレークされてからイラつき、「7時間だぞ、無駄だった」と何度もつぶやきながらプレーしていた。1-3からのゲームでブレークバックのチャンスを生かせず、第1セットを3-6で落とす。


サービスエースを連発してテンポよく試合を進めるキリオス(写真◎BBM)

「いくつかルーズなプレーをしてしまい、最初にブレークされてしまった。相手が何もしていないのに、立ち上がりのサービスゲームで自分から崩れてイライラした。今年はずっとサービスの調子がよかったのに、おかしくなってイラついた」

 第2セット途中から集中力を取り戻したのか3-2から4ゲーム連取し、第3セットも2度ブレークするなど相手を寄せ付けない強さを取り戻した。

 10月7日(金)の18時以降にセンターコートで行われる準々決勝では、コロナ感染から復帰直後ながら今大会で2連勝を飾った第3シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)との対戦になる。


2回戦はフルセットの末に守屋宏紀(北日本物産)を退けたテイラー・フリッツ(アメリカ)(写真◎BBM)

「フリッツは素晴らしい選手。今年素晴らしいシーズンを送っており、ブレイクしたと言っても過言ではない。アグレッシブでサービスもいいし、両サイドからでもかなり危険な選手だ」とキリオスは警戒している。


記者会見で試合を振り返ったキリオス。この後ダブルスの行われるインドアコートに移動した(写真◎BBM)

 そのあと休憩を取ってインドアコートへ移動し、無観客の中でタナシ・コキナキス(オーストラリア)とのペアでペドロ・マルチネス/ベルナベ・サパタ ミラージェス(ともにスペイン)と戦った。


無観客のダブルス準々決勝を制したキリオス/コキナキス(写真◎BBM)

 ともに強烈なサービスがよく決まり、ラリーでもアグレッシブに打ち合い、ほぼ互角の戦いだった。第1セットを7-5で競り勝った第1シードのコキナキス/キリオスが第2セットでも先にブレークしてリードを奪う。最後のチェンジエンドでは、自分が打ったショットのコースで揉めて、怒ったサパタ ミラージェスがベンチに戻らず、コートでプレー再開を待つなど仲間割れ。最後まで冷静だったコキナキス/キリオスが6-4で第2セットを取り、準決勝進出を決めた。

 ダブルスの準決勝は、10月8日(土)に行われる予定だ。

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写真◎BBM

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