「このようなイベントが増えたらいい」“テニスの異種混合戦”第3回WJPで加藤未唯が男子選手に勝利!

後列左から松井俊英、荒井大輔、添田豪、小野田倫久、細野暖、前田璃緒、中新ゆずりは、加藤未唯、美濃越舞。前列左から宇佐美慧、上地結衣、小田凱人、船水梓緒里、齋田悟司


 10月に千葉県柏市の吉田記念テニス研修センター(TTC)で、第3回WJP(Whellchair Junior Professional)チャレンジテニスが開催された。

 この大会は2020年に男子、女子、車いす選手3人の発案から始まったプロジェクト。車いすテニス選手、ジュニア選手、プロ選手がそれぞれのボーダーを超えて本気で対戦するもので、今年は初めて有観客での開催となった。すべて1セットマッチで合計4試合が行われた。

第1試合ミックスダブルス
●添田豪(GODAI)/前田璃緒(女子ジュニア) 4-6 加藤未唯(ザイマックス)/細野暖(男子ジュニア)○

 プロ選手とジュニア選手が組むミックスダブルスでは、WTAランキング50位(10月31日時点)の加藤がうまく細野を引っ張って5-2でリード。徐々に連係が深まった添田/前田に追い上げられたが、最後は振り切って6-4で勝利した。プロとのプレーを経験した2人のジュニア選手が貴重な体験を振り返った。
 

「人がたくさん見ていたのですごく緊張した。相手が添田さん、ペアが加藤さんで変なプレーはできなかった。やってくうちに慣れて良くなってきたので、あまり恥ずかしくないテニスができたと思う」(細野/写真左)



「最初は振り遅れのミスが多く、緊張していた。途中から打てるところ思い切りいって、エースも獲れたので良かった。普段グランドスラムに出場している選手のボールを受ける貴重な経験になった」(前田/写真右)

第2試合男子対女子シングルス
〇加藤未唯 7-5(8-6) 小野田倫久●

 第2試合はWTAツアーを転戦する加藤対小野田倫久。小野田は2006年に引退後はコーチとして活動しているが、サービスの威力は健在で、抜群の身体能力を誇る加藤でもなかなか返せなかった。だが、加藤もサービスが好調でお互い譲らず、6-6でタイブレークに突入し。足の止まり始めた小野田を加藤が8-6で振り切り、意地で勝利をものにした。

 
「楽しんでやろうと思ったんですけど、負けたくないので、真剣過ぎましたかね? でも小野田選手のサービスがいいのでリターンゲームでなかなかポイントが取れず、焦りが出てシリアスになってしまいました。ダブルスでは、添田さんのようなお手本になる選手とプレーするのはいい刺激になる。自分がジュニアのときはなかったけど、このようなイベントがもっと増えればなと思う」と加藤(写真)はダブルス、シングルスの試合を振り返った。



「サービスがポンポンとうまく入ったから、ペースをつかめた。ストロークでは足がガクガク! 左右に振られて足に力が入らなくなった。コーチでは自分から強く打ちこむことをしないので、改めてその難しさを感じた」と小野田(写真)は指導者ならではの視点で敗戦を振り返った。

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取材◎池田晋

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