選手たちがすでに練習を再開、新シーズン最初の大会は新たに創設された男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」

写真はユナイテッドカップ開催地のひとつとなるオーストラリア・ブリスベンのパット・ラフター・アリーナ(Getty Images)


 女子のトッププレーヤーたちの多くは「WTAファイナルズ」(アメリカ・テキサス州フォートワース/10月31日~11月7日/室内ハードコート)と「ビリー ジーン・キング・カップ by ゲインブリッジ ファイナルズ」(イギリス・グラスゴー/11月8~13日/室内ハードコート)を最後に休暇に入ったが、WTA(女子テニス協会)によれば選手たちの多くがすでに新シーズンに向けた準備のために練習を再開している。

 新シーズン最初の大会は、新しく発足した男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」(UNITED CUP/オーストラリア・ブリスベン、パース、シドニー/12月29日~1月8日/室内ハードコート)となる。

 昨年までこの時期には2020年に創設された男子テニス国別対抗戦「ATPカップ」が行われていたが、ユナイテッドカップは男子のカレンダーでデビスカップと似すぎていると批判の声も少なくなかったATPカップに置き換えられる。また同じく伝統的に類似した時期に開催されていた男女混合国別対抗戦「ホップマンカップ」に代わるものとも言える。

 ユナイテッドカップは昨年までのATPカップと同じく複数の都市に別れて行われ、グループA(ギリシャ、ベルギー、ブルガリア)とグループF(フランス、クロアチア、アルゼンチン)が西オーストラリア州パースで、グループB(ポーランド、スイス、カザフスタン)とグループE(イタリア、ブラジル、ノルウェー)がクイーンズランド州ブリスベンで、グループC(アメリカ、ドイツ、チェコ)とグループD(スペイン、オーストラリア、イギリス)はニュー サウスウェールズ州シドニーで試合をすることが決まっている。

 ホップマンカップは男女1名ずつという小規模な構成だったが、新しいユナイテッドカップは男女各4名までという大所帯となる。グループごとにラウンドロビン(総当たり戦)が行われ、対戦は男子シングルス2試合+女子シングルス2試合+ミックスダブルス1試合で行われる。各組の勝者がプレーオフを戦って都市の代表を決め、敗れた中でもっとも成績のいい1チームを加えた4ヵ国が決勝トーナメント(シドニー)に進出して優勝チームを決定する。

 出場国は男子ナンバーワン選手のランキング順に6ヵ国、女子ナンバーワン選手のランキング順に6ヵ国のほか、男女ナンバーワン選手のランキング合計を基に残る6ヵ国が選出される。その結果で今回は第1シードがギリシャ、第2シードがポーランド、第3シードがアメリカ、第4シードがスペイン、第5シードがイタリア、第6シードはフランスとなっている。

 今のところトップ10選手は男子がラファエル・ナダル(スペイン)、キャスパー・ルード(ノルウェー)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、テイラー・フリッツ(アメリカ)、ホベルト・フルカチュ(ポーランド)、女子ではイガ・シフィオンテク(ポーランド)、ジェシカ・ペグラ(アメリカ)、カロリーヌ・ガルシア(フランス)、マリア・サカーリ(ギリシャ)が出場を予定。

 2019年までパースで行われていた「ホップマンカップ」はエキジビション大会として開催されていたため賞金やランキングポイントが付与されていなかった。しかし第1回ユナイテッドカップは1500万ドルの賞金が提供され、ATP・WTAともに最大500ポイントを獲得することができる。

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写真◎Getty Images

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