ジョコビッチが優勝候補として2年ぶりのオーストラリアン・オープンへ「すべての瞬間を楽しみたい」
今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)で1年前に新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチン未接種を理由に強制送還されて出場できなかったノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、優勝候補として戻ってきた。
この大会で自身の持つ男子の最多記録を更新する10度目の優勝を遂げてグランドスラム獲得タイトル数を「22」としてラファエル・ナダル(スペイン)に追いつくという展望はモティベーションを掻き立てるかと聞かれたジョコビッチは、「もちろんだ。だからこそ僕はプロテニス、競技テニスを続けているんだ。世界最高でありたいし、世界最大の大会で優勝したいからね。その事実を隠すつもりはない」と答えた。
「我々のスポーツには歴史的に最大とされる4つのグランドスラム大会がある。僕がオーストラリアに戻ってくることを楽しみにしていた最大の理由のひとつは、僕がここで残してきた実績だ。僕はロッド・レーバー・アリーナでのプレー、特にナイトセッションが大好きだ。ここで多くの成功をおさめてきたから、今年もそれを続けられるよう願っているよ」
ワクチン未接種により昨シーズンはプレーできなかった大会が多かったこともあってランキングを落としたジョコビッチは今大会に第4シードとしての出場となるが、ここ数ヵ月はどの選手よりも多くの試合に勝ってきた。
「今は非常にいい調子だ。昨年を最高の形で締めくくり、アデレードでも同じ勢いを継続させた。あそこでのプレーには満足しているよ。特に最後の数試合は本当にいい選手に勝つことができたからね」とジョコビッチはコメントした。
「僕は誰よりもハードに練習している。非常にハングリーで勝ちたいと闘志を燃やしている若い選手が大勢いて、皆が大きなスタジアムで僕を倒したいと思っていることは知っている。このような状況で場数を踏んだ経験値は、正しいアプローチで適切に物事を進めるのに役立つんだ。自分が健康でいいプレーをしていれば、どんな相手にも勝つことができるとわかっているからね」
ジョコビッチにとって唯一の懸念はダニール・メドベージェフ(ロシア)に対するアデレードの準決勝でハムストリングを痛めたことだが、彼はそのあと決勝でセバスチャン・コルダ(アメリカ)に瀬戸際まで追い詰められながらもマッチポイントを凌いだ末に優勝を決めていた。
「正直に言うとここ7日ほど少し苦労しているけど、大きな問題ではないことを願っている。今のところ普通に練習しいるし、ゲーム形式のプレーもできているからポジティブな兆候もあるしね。もちろん慎重になっているし、練習では無理をしないようにして本番に向けてエネルギーを温存するようにしているよ」とジョコビッチはケガの状況について説明した。
優勝への意欲を隠さないジョコビッチは、「キャリアのこの段階ではもちろん一番大きなタイトルがもっとも重要となる。それと同時に健康を維持し、メンタル的にもフレッシュな状態で楽しもうとしている。結局のところ大事なのは、目標を設定してそれを達成しようとすることとそのためにプロフェッショナルになることのバランスを取ることだ」とジョコビッチは語った。
「その一方で自分が何故テニスをしているのかを考えてみることも大事になる。僕は本当にテニスが好きだからプレーしているし、それによって素晴らしい感動をもらっている。たまにそうじゃないこともあるけどね。いずれにしても自分自身についてもっと学び、人生の中で人として成長するためのいい方法だ。僕は観ている人たちに感動を届けたい。僕にはプロとしての使命と個人的なミッションがあり、そのバランスを取ろうとしているんだ。すべての瞬間を楽しもうと思っているよ」
写真◎Getty Images
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