「打ちひしがれている」左膝を負傷したキリオスが母国のグランドスラム大会出場を断念 [オーストラリアン・オープン]

写真は大会前のキッズイベントに参加したニック・キリオス(オーストラリア/中央)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)が月曜日に公式サイトを更新し、男子シングルスに第19シードで出場予定だったニック・キリオス(オーストラリア)が左膝のケガを理由に棄権したと発表した。

 年頭の男女混合国別対抗戦「ユナイテッドカップ」を直前になってケガを理由に欠場して物議を醸していたキリオスは、大会前のチャリティイベントではプレーして大会への思いも語っていたため回復が間に合ったと信じられていた。しかし月曜日の発表によると、外側半月板の小さな裂傷により左半月板に傍半月板嚢胞が成長しているためプレーは困難という結論に至った。

「これは僕にとって、キャリアでもっとも重要な大会のひとつだ。本当に辛い決断だった。言うまでもなく本当にがっかりしている」とキリオスは記者会見で語った。

 会見に同席したキリオスのフィジオセラピスト(理学療法士)であるウィル・マハー氏は、「ニックは出場するためにあらゆる手を尽くしました。先週も嚢胞を除去するために注射器を使った穿頭術と呼ばれる施術を受けていました。我々はこの施術を受けることで圧力が軽減され、彼が心地よく戦えるレベルにまで回復することを期待してメルボルン入りしました。我々はニックが最高レベルでプレーできるか見定めるため、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に対するチャリティマッチを利用しましたが、彼はあまりよく戦えませんでした。それでも彼は翌日に練習をしてチャンスを模索しましたが、やればやるほど痛みが増していくことは明らかでした」と説明した。

「今は彼がケガを悪化させたり別のケガを負ったりするのを避けたいと考えています。そのため彼は週末にはキャンベラに戻り、関節鏡による処置を受けて外側半月板をきれいにし、傍唇嚢胞を取り除く予定です」

 このケガにより、2014年の本戦デビュー以来初めて母国のグランドスラム大会を欠場することになった。彼は3月のインディアンウェルズでの復帰を目指しており、今回は「タイミングが悪かっただけだ。それが人生だし、ケガはスポーツの一部でもある。多くのケガに苦しめられながら奮起してカムバックしたタナシ・コキナキス(オーストラリア)のような選手からインスピレーションを得ることができると思う」とコメントした。

「完全な状態に戻って以前のようなテニスができるようになるということを僕は信じて疑わない。確かに今は打ちひしがれている。これは母国で最大の大会であり、素晴らしい思い出もある。昨年はダブルスでタイトルを獲り、恐らく人生で最高のプレーをしたんだ。今回は優勝候補のひとりとして臨もうとしていただけに、本当に残酷だよ。今できることはとにかく前を向き、必要なことに取り組んでカムバックすることだけだ」

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写真◎Getty Images

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