「最高のテニス人生を送れた」国枝慎吾が現役引退会見
長きにわたり世界の車いすテニス界を牽引してきたプロテニスプレーヤーの国枝慎吾が2月7日、所属先のユニクロ(有明本部)で現役引退会見を行った。集まった報道関係者約200名を前に、家族や関係者、ファンに感謝の言葉を述べた上で、「最高のテニス人生を送れたと言い切りたい」と力強く挨拶をした。
国枝は1984年生まれの38歳。千葉県柏市出身。11歳から車いすテニスを始め、グランドスラム大会ではシングルス28回、ダブルス22回、合計50回優勝を果たした(男子歴代最多)。また、年間最終世界ランキングで10度、1位を記録している。2004年アテネから2021年東京までのパラリンピックは5大会連続で出場し、シングルスで3個、ダブルスで1個の計4個の金メダルを獲得した。
昨年のウインブルドンではシングルスで初優勝を飾り、それによって異なる4つのグランドスラム大会での優勝を果たし、生涯グランドスラムと(パラリンピック優勝と合わせて)生涯ゴールデンスラムを達成した。
先月の全豪オープンを前に「やり切った」と引退を表明。世界1位だった国際テニス連盟のITFランキングから登録を抹消した。
柳井正 ユニクロ代表取締役会長兼社長(左)と国枝慎吾
引退会見に同席したユニクロの柳井正 代表取締役会長兼社長は、「少しさみしいが、今日は新しい国枝慎吾が誕生した日でもある。今後も最大限、応援していく。若い人のロールモデルとしてのこれからの国枝さんに期待しています」とエールを贈った。
ユニクロは国枝と2009年に所属契約を締結し、競技用やトレーニング用のウェアを提供するなど、10年以上にわたり国枝をサポートしてきた。また、東日本大震災の復興支援、同社が次世代育成のために進める「Next Generation Development Program」や「スポ GOMI 」など、幅広い社会貢献活動にもいっしょに取り組んできた関係がある。さらに、ユニクロは車いすテニスの長年のサポーターでもあり、ITFの「車いすテニスツアー」のタイトルスポンサーでもある。今後も国枝との関係は続き、世界をより良くする活動を進めていく考えを示した。
国枝選手、長い間ほんとうにお疲れ様でした。
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