メドベージェフが快勝で今季初優勝に王手「肉体的には5セットを戦ったように感じている」 [ATPロッテルダム]

写真はダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ABN AMROオープン」(ATP500/オランダ・南ホランド州ロッテルダム/2月13~19日/賞金総額222万4460ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第6シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)がグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を6-1 6-2で圧倒して今季初優勝に王手をかけた。

 ベースラインプレーが冴えたメドベージェフは手にした13回のブレークポイントのうち6つをものにし、82分で勝利を決めた。彼が決勝に進出したのは、ツアー15勝目を挙げた昨年10月のウィーン以来となる。

 ディミトロフも断続的に目覚ましいプレーを見せたが、この日はメドベージェフが少し上回っていた。ディミトロフは第2セット0-2から挽回して2-2と追いついたあと第5ゲームで0-40と3つのブレークポイントを握ったが、そこから奮起してキープしたメドベージェフが続く3ゲームを連取して試合に終止符を打った。

「驚くべき試合だった。スコアだけ見ると簡単だったように見えるかもしれないけど、実際は違った。肉体的には5セットを戦ったように感じているよ。凄いラリーが何度かあったしね。第2セット2-2の0-40だった訳だから、6-2で勝つことができて本当によかった。僕はサービスのレベルを少し上げて、安定したプレーをするように気を付けたんだ。彼が少しミスをしてくれたけど、自分のレベルには満足している」とメドベージェフは試合を振り返った。

 決勝に進出したことでトップ10返り咲きを決めたメドベージェフは、「ここで勝てたら素晴らしいだろうね。ここに来たのは5度目だと思うけど、いつも歴代チャンピオンたちの写真と名前を目にしてきた。初代優勝者が誰だったか覚えていないけど、アーサー・アッシュ(アメリカ)が2回勝っているよね。それからジョン・マッケンロー(アメリカ)、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)、ステファン・エドバーグ(スウェーデン)といったレジェンドたちの名前もあったよ」と語った。

「歴史のあるこの大会に自分の名前を刻むことができれば凄いことだけど、そのためには決勝でいいプレーをする必要がある」

 メドベージェフは決勝で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦したタロン・グリークスプア(オランダ)を7-5 7-6(5)で破って勝ち上がったヤニク・シナー(イタリア)と対戦する。

「(地元オランダの選手との対戦ということで)今日は大きなプレッシャーを感じたけど、うまく対処できたと思う。こちらにとっては簡単じゃなかった。今日はアグレッシブにプレーしようとした。うまくできたりできなかったりだったけど、それもテニスの一部だ」とシナーは試合後にコメントした。

「タイブレークでのプレーには満足している。ふたたび決勝に進出できて本当にうれしいよ。明日は間違いなく厳しいチャレンジになるだろうね」

 シナーは今季初タイトルを獲得した前週のモンペリエから続いている連勝を「7」に伸ばしたが、メドベージェフに対しては過去4戦全敗となっている。

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写真◎Getty Images

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