21歳シナーが3度目のチャンスをものにしマスターズ初制覇「この状況に対処できたことを誇りに思う」 [ATPトロント]
ATPツアー公式戦「ナショナルバンク・オープン」(ATP1000/カナダ・オンタリオ州トロント/8月7~13日/賞金総額762万2925ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で第7シードのヤニク・シナー(イタリア)がアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-4 6-1で下し、ATPマスターズ1000大会で初優勝を飾った。
21歳のシナーはこれに先立ちマスターズ大会の決勝で2度(2021年&23年マイアミ)敗れていたが、今回は同じ失敗を繰り返さなかった。ストローク戦で優位に立ったシナーは相手のサービスゲームを5度破り、同クラスの大会では2019年モンテカルロを制したファビオ・フォニーニ(イタリア)以来となるイタリア人チャンピオンとなった。
第1セットはシナーがリードしては追いつかれるという展開で進んだが、終盤にレベルを引き上げたシナーが深さと正確さを兼ね備えたショットで5-4から3度目のブレークに成功して先行すると第2セットでもその勢いを維持して1ゲームしか落とさず1時間29分で勝利を決めた。
「大きな意味のある素晴らしい結果だ。いつも一緒にいてくれる親しい人たち皆と分かち合うことができる。彼らと共有できる素晴らしい瞬間であり、僕たちが正しいことをやっていることを示している。この結果は僕たちをいい気分にさせてくれるし、より強くしてくれる。この先も今までよりもっと頑張ろうという意欲が湧いてくるよ」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。
「自分がこの状況に対処できたことを誇りに思う。ここにいるのはすべてタフな相手だ。プレッシャーは感じたけど、うまく対処できたと思う。目の前のポイントに取り組むように心掛けた。どの相手もリスペクトすることを忘れずにね」
敗れはしたが過去35回のマスターズ大会で10度のベスト16が最高成績だった24歳のデミノーは、「僕にとってブレイクスルーの週だった。ここトロントで素晴らしい1週間を過ごせたよ」と手応えと収穫を強調した。
「何度か素晴らしいテニスをして、その感覚を味わった。僕にとって初めてのマスターズ決勝だったけど、また戻ってくるよ」
これに先立ち行われたダブルス決勝では、マルセロ・アレバロ(エルサルバドル)/ジャン ジュリアン・ロジェ(オランダ)が第3シードのラジーブ・ラム(アメリカ)/ジョー・ソールズベリー(イギリス)を6-3 6-1で退け今季3勝目を挙げた。
男子ダブルス優勝のマルセロ・アレバロ(エルサルバドル/中央左)とジャン ジュリアン・ロジェ(オランダ/中央右)(Getty Images)
写真◎Getty Images
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