土壇場から逆転したデミノーの踏ん張りでダブルスに繋いだオーストラリアが準決勝に進出「それが僕のアイデンティティの一部」 [デビスカップ・ファイナルズ]

写真は準々決勝チェコ戦のエース対決で勝ち星を挙げたアレックス・デミノー(オーストラリア)(Getty Images)


 男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ・ファイナルズ」決勝トーナメント(スペイン・マラガ/11月21~26日/室内ハードコート)の2日目は準々決勝1対戦が行われ、前年の準優勝国で第2シードのオーストラリア(グループB・2位)がチェコ(グループC・1位)を2勝1敗で下してベスト4進出を決めた。

 第1試合でトマーシュ・マハーチュ(チェコ)がジョーダン・トンプソン(オーストラリア)を6-4 7-5で倒したあと、第2試合はアレックス・デミノー(オーストラリア)がイリ・ラフェチュカ(チェコ)とのエース対決を4-6 7-6(2) 7-5で制して1勝1敗となり、勝負のかかったダブルスでマシュー・エブデン/マックス・パーセル(オーストラリア)がラフェチュカ/アダム・パブラシェク(チェコ)を6-4 7-5で退けた。

 キーポイントとなった第2試合ではラフェチュカが第2セット5-4からのサービング・フォー・ザ・マッチを迎えていたが、ラブゲームでブレークバックしたデミノーがもつれ込んだタイブレークを制して試合を振り出しに戻すと第3セット5-5から2ゲームを連取してダブルスに望みを繋いでいた。

 試合後にどうやって勝ったのか聞かれたデミノーは、「わからない。それが僕のアイデンティティの一部だと思う。何だかんだ言っていつも厳しい試合になるんだ。でも僕は決して諦めない選手だと認識されており、最後まで戦い抜く。今日はその評判のおかげで勝つことができたのかもしれない」と答えた。

「監督のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)が試合中ずっと、僕は世界トップクラスのリターナーだからいつか必ずブレークできると言い続けていた。彼(ラフェチュカ)は素晴らしいプレーをしていた。何とか彼に勝つ方法を見つけることができてラッキーだったよ」

 エブデンはダブルスでチームの勝利を決めたあと、「アレックスが僕たちに戦うチャンスをくれた。信じられないようなファイトで、言葉も出ないほどだ。あと1ゲームで終わりだという考えが頭をよぎったけど、最終的には勝って準決勝に進むことができた。この上なく誇りに思う」とエースの奮闘を称えた。

「これが僕たちのチームスピリットであり、我々に受け継がれている戦いの文化なんだと思う。次の試合が待ち遠しいよ」

 オーストラリアは準決勝で、前日にディフェンディング・チャンピオンで第1シードのカナダ(グループA・1位)を2勝1敗で破って勝ち上がったフィンランド(グループD・2位)と対戦する。

 今年のファイナルズは16ヵ国が4チームによる4グループに別れてグループステージ(イタリア・ボローニャ、イギリス・マンチェスター、スペイン・バレンシア、クロアチア・スプリト/9月12~17日/室内ハードコート)のラウンドロビン(総当たり戦)を行い、各グループの上位2チームが11月の決勝トーナメントに進出して優勝チームを決定する。試合はベスト・オブ・3セットマッチで行われ、シングルス2試合とダブルス1試合で争われる。

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写真◎Getty Images

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