ATPツアー公式戦「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」（ATP500／スペイン・カタルーニャ州バルセロナ／4月15～21日／賞金総額293万8695ユーロ／クレーコート）の男子シングルス1回戦で、3年前に12回目の優勝を飾って以来の出場となるラファエル・ナダル（スペイン）がフラビオ・コボッリ（イタリア）を6-2 6-3で下して1月以来の復帰戦を勝利で飾った。

　相手のサービスゲームを2度破って第1セットを先取したナダルは第2セット2-0から一度だけサービスダウンを喫したが、直後にブレークしたリードを最後まで守りきって1時間25分で試合を締めくくった。

　昨年のオーストラリアン・オープン2回戦で腸腰筋を痛めたナダルは約1年間の戦線離脱を経て1月のブリスベンで復帰したが、準々決勝でジョーダン・トンプソン（オーストラリア）に7-5 6-7(6) 3-6で逆転負けを喫したあと筋肉に小さな裂傷が見つかったためふたたび戦線離脱を余儀なくされていた。

「（復帰は）回を重ねるごとに、特に歳を取るほど難しくなる。厳しい瞬間を経験しているけど、同時にツアーに数日間参加して選手たちと練習した上で少し戦うことができるというのは僕にとって大きな意味がある。進み続けるだけで十分楽しいのに、勝利でスタートできて幸せだよ」とナダルは試合後のオンコートインタビューで語った。

　ストレートで勝ったとはいえ3ヵ月以上公式戦から遠ざかっていたナダルは、「今日はコンディションを管理するのが難しかったけど、主導権を握れていたから何とかすることができた。体力的には驚くほどの努力をする必要はなかった。今後も適切な方法で続けていけるか見てみよう」と試合後の記者会見で話した。

「今日はもっといいプレーができる余地があったと思うけど、明日以降またはマドリッドやローマでプレーする可能性がなくなるのは困る。今日は最高レベルのサービスを打たなかったけど、賢明な判断だったと思う。僕は100％問題なくサービスを打つことができないと思う。今日は痛みがなかったけど、ここ2ヵ月はあまり打っていなかったしね。僕は自分が本当に信じていることをやろうとしているだけだ」

　ナダルは次のラウンドで、第4シードのアレックス・デミノー（オーストラリア）と対戦する。シード勢は初戦がBYEで免除されており、2回戦からの登場となる。

　この日は2回戦が5試合行われ、第12シードのキャメロン・ノリー（イギリス）、第13シードのトマス マルティン・エチェベリ（アルゼンチン）、マッテオ・アルナルディ（イタリア）、ファクンド・ディアス アコスタ（アルゼンチン）、ブランドン・ナカシマ（アメリカ）が16強入りを決めた。

　第2シードのアンドレイ・ルブレフ（ロシア）がナカシマに4-6 6-7(6)で、第8シードのセバスチャン・バエス（アルゼンチン）がアルナルディに7-5 6-7(8) 2-6で、第15シードのボルナ・チョリッチ（クロアチア）はディアス アコスタに2-6 5-7で敗れ、それぞれ初戦でシードダウンを喫した。

　そのほかの試合ではトマーシュ・マハーチュ（チェコ）、ドゥサン・ラヨビッチ（セルビア）、ダニエル・アルトマイヤー（ドイツ）、ロベルト・カルバレス バエナ（スペイン）、ジャウメ・ムナール（スペイン）、ルカ・バン アッシュ（フランス）が2回戦に駒を進めた。

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