タビロが世界1位ジョコビッチを倒す金星でキャリア2度目のマスターズ16強入り「何が起こったのか信じられない」 [イタリア国際]

写真はアレハンドロ・タビロ(チリ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月8~19日/賞金総額909万4379ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で、第29シードのアレハンドロ・タビロ(チリ)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6-2 6-3で倒す金星を挙げた。

 立ち上がりから4ゲームを連取したタビロは一度もピンチに直面することなく自分のサービスゲームをすべてキープし、各セットで2度ずつブレークに成功して1時間7分で圧勝した。26歳のタビロがATPマスターズ1000大会でベスト16に進出したのは、昨年3月のインディアンウェルズ以来でキャリア2度目となる。

 3度目の挑戦でキャリア初の対トップ10勝利を挙げたタビロは試合を通して主導権を握ったが、同大会で6度優勝した実績を持つジョコビッチのほうにも彼らしくないミスの早さと覇気のなさが目についた。

 昨シーズンの大半をトップ100圏外で過ごしたタビロは1月のオークランドでツアー初タイトルを獲得したあと2月にはサンティアゴで準優勝を飾るなど飛躍を遂げ、世界ランク自己最高の32位で今大会を迎えている。

「驚くべきことだ。僕はただ周りを見てすべてを吸収し、あらゆることに対処しようと考えてコートに出た。今は目を覚まそうとしているところだよ」とタビロは試合後のオンコートインタビューで語った。

「とにかく緊張感を保ち、しっかりスイングすることを心掛けていた。明らかに終わりが近づいていると感じるたびに腕が縮こまってスイングが小さくなってしまうから、あまり考えないようにして目の前のポイントに取り組もうとしていたんだ。クレイジーだ。何が起こったのか信じられない」

 キャリア最大の勝利を挙げたタビロは次のラウンドで、第20シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)を6-2 6-4で破って勝ち上がった第16シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)と対戦する。

 そのほかの試合では第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、第8シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、第11シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)、ヌーノ・ボルジェス(ポルトガル)、ジャン・ジジェン(中国)、予選勝者のチアゴ・モンテーロ(ブラジル)が16強入りを決めた。

 シード対決ではフリッツが第24シードのセバスチャン・コルダ(アメリカ)との同胞対決を6-3 6-4で制し、ジャンは第12シードのベン・シェルトン(アメリカ)を6-2 6-4で退けシードダウンを演じた。

 トップハーフ(ドローの上半分)の4回戦ではズベレフがボルジェスと、ディミトロフがフリッツと、ジャンはモンテーロと顔を合わせる。

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写真◎Getty Images

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