フレンチ・オープンで4敗目を喫したナダルが来年は不確定もパリ五輪でのプレーに意欲「しっかりと準備をしていきたい」
シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が歴代最多記録である14回の優勝を誇るラファエル・ナダル(スペイン)を6-3 7-6(5) 6-3で退けた。
相手のサービスゲームを2度破って第1セットを先取したズベレフは第2セットと第3セットで先にブレークを許したが、2度とも追いついてセットを落とさず3時間5分で試合を終わらせた。
ふたりはズベレフが足首の大ケガを負った2022年大会準決勝以来となる11回目の対決だったが、ズベレフが4勝目を挙げた。
ズベレフは次のラウンドで、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦したジョバンニ・エムペシ ペリカール(フランス)とダビド・ゴファン(ベルギー)の勝者と対戦する。
今回が最後のロラン・ギャロスとなる可能性が高いと言われている37歳のナダルは、フィジカルの問題を抱えているためクレーコートの前哨戦3大会で5勝3敗の戦績で今大会を迎えていた。
ロラン・ギャロスで112勝を挙げているナダルは19回目の出場で4敗目を喫したが、初戦で敗れたのは今回が初となる。
今季が最後のシーズンになる可能性を示唆しながらも明言は避けているナダルは大会側から別れのセレモニーをしたいという提案を断っていたが、大会ディレクターのアメリー・モレスモー(フランス)に促されてマイクを手に取り「100%の確信がある訳ではないが、もしこれが最後だとしても僕は楽しんだ」とファンに向けて話した。
「僕はケガという点で非常に厳しい2年間を過ごした。ここロラン・ギャロスに戻ることを夢見てすべての過程を乗り越えてきた。1回戦が理想的なものではなかったことは事実だ。何か別のものが必要だった。自分には競争力がありチャンスを持っていたが、サーシャ(ズベレフ)のような素晴らしい選手が相手では十分ではなかった」
ナダルは今年が最後のシーズンになる可能性が高いと認めながらも来年に戻ってくる可能性を完全には否定せず、「僕にとって将来に何が起こるかについて話すのは難しい」とファンに話すと大きな拍手が沸き起こった。
「戻ってこない確率は高いけど、100%だとは言いきれない。ここでのプレーはとても楽しいし、家族と一緒に旅をして楽しい時間を過ごしている。身体の調子は2ヵ月前よりも少しよくなっているしね」
1年後にどうなっているかはわからないが、ナダルは同会場で約2ヵ月後に開催されるパリ五輪を目指していると明かした。
「目の前には目標がいくつかある。オリンピックでこのコートに戻ってきたいと思っている。それがモティベーションになっている。もうひとつのチャンスだから、しっかりと準備をしていきたいと思っている」
写真◎Getty Images
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