右膝手術から復帰のジョコビッチが今季初の決勝進出「ここで止まりたくない」 [ウインブルドン]

写真は8度目の優勝に王手をかけたノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の男子シングルス準決勝で第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第25シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)を6-4 7-6(2) 6-4で退け、ロジャー・フェデラー(スイス)の最多記録に並ぶ8度目の優勝に王手をかけた。

 5-3からサービスダウンを喫した直後にもう一度相手のサービスゲームを破って第1セットを先取したジョコビッチは1-3から3-3に追いついたあともつれ込んだタイブレークを制して第2セットを奪取し、第3セット第1ゲームでブレークしたリードを最後まで守りきって2時間48分で勝利を決めた。

 各セットは競っていたが、初めてのグランドスラム準決勝をプレーした22歳のムゼッティに経験の差を見せつけたジョコビッチが重要な場面で実力を発揮してストレートで試合を終わらせた。ムゼッティは多彩なプレーで様々なことを仕掛けたが、終わってみればジョコビッチがセットを取っているという厳しい学びの場となった。

「何度も言っているけど、常にウインブルドンは僕にとって子供の頃からの夢だった。また決勝に進出できてとても満足しているし、興奮している。ここで止まりたくない。日曜日にはトロフィーを手にしたい」とジョコビッチは試合後のオンコートインタビューで語った。

 フレンチ・オープン4回戦で膝を痛めたジョコビッチは準々決勝を棄権した直後に手術を受けたが、この大会で復帰を果たした。

「大会が始まる8日ほど前にロンドン入りしたけど、出場できるかどうかわからなかった。ドロー抽選の日まであらゆる可能性を想定していた。トップ選手たちとの練習試合を2回とエキシビションマッチでプレーしたけど、出るだけではなく上位に進出できるほどのコンディションだとわかったんだ」とジョコビッチと出場を決断した経緯について振り返った。

「僕は大会前に、優勝争いができるチャンスがないと思ったら恐らく出場しないだろうと言った。メンタリティは常にそこにある。助けてくれたチームメンバー全員に感謝している」

 前人未到の領域となる25回目のグランドスラム制覇を目指す37歳のジョコビッチは今季初の決勝で、第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を6-7(1) 6-3 6-4 6-4で破って勝ち上がったディフェンディング・チャンピオンで第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。

 両者は昨年の大会でも決勝で対決してアルカラスが1-6 7-6(6) 6-1 3-6 6-4で勝っており、アルカラスはグランドスラム決勝で3勝0敗の戦績を残している。

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写真◎Getty Images

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