ムゼッティがベスト4進出、男子イタリア勢4人目の快挙「自分が何をやってのけたのかまだわかっていないと思う」 [ウインブルドン]

写真は初のグランドスラム準々決勝で勝利をおさめたロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の男子シングルス準々決勝で、第25シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が第13シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)を3-6 7-6(5) 6-2 3-6 6-1で倒してベスト4進出を果たした。

 セットカウント2-1とリードしたムゼッティは3-4からサービスダウンを喫して第4セットを落としたが、第5セットで5-0とリードを奪うと最初のサービング・フォー・ザ・マッチをきっちりキープして3時間27分で勝利を決めた。

 フリッツが四大大会の同ラウンドで4戦全敗となったのに対し、ムゼッティは初めて掴んだチャンスをものにした。

 ウインブルドンの同種目でイタリア人選手が4強入りしたのは1960年のニコラ・ピエトランジェリ(イタリア)、2021年大会準優勝者のマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)、昨年のヤニク・シナー(イタリア)に続いてムゼッティが4人目となる。

「僕は自分が何をやってのけたのかまだわかっていないと思う。チームと大舞台でどのようにプレーするか話し合っていた。この素晴らしいスタジアム(No.1コート)に足を踏み入れるのは初めてだったから光栄だった」とムゼッティは試合後のオンコートインタビューで語った。

「素晴らしいプレーができたし、テイラーがいいテニスをしていたから凄い試合になった。(グランドスラム大会で)初めて準決勝に進出することができて本当にうれしい」

 セットカウント2-1から追いつかれて最終セットで勝ったことを指摘されたムゼッティは、「試合の終わりに最高のテニスができた。最後のために取っておいたんだ」と答えた。

「最初はテイラーが特にサービスで主導権を握り、僕はうまくリターンできなかった。第2セット第1ゲームでブレークしたことで手応えを感じ、気持ちや態度が変わったんだ。恐らくそれが違いを生んだんだと思う。金曜日も同じことができるよう願っている」

 ムゼッティは準決勝で、第9シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)が股関節のケガを理由に棄権したため不戦勝で勝ち上がった第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。

 両者は過去6戦してジョコビッチが5勝1敗でリードしているが、グランドスラム大会で対決したフレンチ・オープンでの2試合(2021年4回戦&2024年3回戦)はいずれもフルセットの死闘となっている。

「彼(ジョコビッチ)はどこでもそうだけど、特にここウインブルドンではレジェンドだ。激しい戦いを予想しているし、もっとも厳しい挑戦のひとつだ。でも僕は野心的な男だし、チャレンジするのは好きだ」とムゼッティは次戦を見据えた。

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写真◎Getty Images

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