トップシードのズベレフが初戦で敗れる番狂わせ「今はいいテニスができていない」 [ATPインディアンウェルズ]
ATPツアー公式戦「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズ/3月日5~16日/賞金総額1304万2410ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がタロン・グリークスプア(オランダ)に6-4 6-7(5) 6-7(4)で敗れる番狂わせが起きた。
シード勢は1回戦がBYEで免除されており、ズベレフはこの試合が初戦だった。ふたりはこれが8度目の対決だったが、ズベレフは2023年2月のロッテルダム2回戦以来の2敗目を喫した。
第1セットを落としたグリークスプアは5-6からブレークバックして持ち込んだタイブレークを制して第2セットを取り返し、一進一退でふたたびもつれ込んだタイブレーク4-4から最後の3ポイントを連取してキャリア最大の勝利をもぎ取った。
ズベレフは第3セット5-6からのレシーブゲームで5つのマッチポイントを凌いだ末にタイブレークに持ち込む粘りを見せたが、グリークスプアが最終的に6度目のチャンスをものにして3時間7分の死闘に終止符を打った。
「彼(ズベレフ)には昨年まで5連敗していたから、メンタル面が大きかった。第5セットで2度ブレークしたのに勝てなかった昨年のフレンチ・オープン(3回戦)は本当に胸が張り裂けるような辛い敗戦だった」とグリークスプアは試合後のオンコートインタビューで語った。
「彼とは何度も戦って勝つチャンスもあったけど、結果的にはすべて彼の思い通りになった。今回のパフォーマンスと勝ちきることができたことを物凄く誇りに思う」
ここ2週間で2度目の対トップ10勝利を挙げたグリークスプアは次のラウンドで、ファビアン・マロジャン(ハンガリー)が第1セットを4-6で落とした時点で棄権したため勝ち上がった第29シードのジョバンニ・エムペシ ペリカール(フランス)と対戦する。
試合後の記者会見で世界ランク1位に上り詰めることをどのくらい考えているか聞かれたズベレフは、「最初のうちはあったけど、今はそれほどでもない。酷いプレーをしているからね」と答えた。
「だからそれについて考える前に自分のプレーを取り戻さなければならない。世界ナンバーワンになるためには大会で優勝しなければならない。今は早いラウンドを勝ち抜くことができていない訳だから、まずはそこを解決する必要がある」
今シーズンのズベレフはオーストラリアン・オープン決勝でヤニク・シナー(イタリア)に敗れるまでマッチ8連勝と好スタートを切ったが、2月にプレーした3大会で4勝3敗と勢いに乗ることができずに今大会を迎えていた。
「結局のところ、今はいいテニスができていない。それだけのことだ。自分が望むレベルではないし、オーストラリアで披露したようなテニスがまったくできていない。自分のプレーにがっかりしている。それが一番の問題だ」
この日プレーしたズベレフ以外のトップ10プレーヤーは第5シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)、第8シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)が3回戦に駒を進めたが、第4シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)はマルコス・ギロン(アメリカ)に6-7(4) 6-3 2-6で敗れた。
前日に雨で中断していた試合ではカンタン・アリス(フランス)とマリアーノ・ナボーネ(アルゼンチン)が勝利をおさめ、男子シングルス1回戦がすべて終了した。
そのほかの試合では第10シードのトミー・ポール(アメリカ)、第12シードのオルガ・ルーネ(デンマーク)、第15シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)、第16シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)、第18シードのユーゴ・アンベール(フランス)、第20シードのアルトゥール・フィス(フランス)、第26シードのアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)、第28シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)、第31シードのアレックス・ミケルセン(アメリカ)、キャメロン・ノリー(イギリス)、予選勝者の綿貫陽介(SBC メディカルグループ)が2回戦を突破した。
綿貫に対して第1セットを先取した第19シードのトマーシュ・マハーチュ(チェコ)が第2セット途中(マハーチュから6-4 2-4)でリタイアしたほか、ノリーは第23シードのイリ・ラフェチュカ(チェコ)に3-6 6-4 7-5で逆転勝利をおさめてシードダウンを演じた。
写真◎Getty Images
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