2度目のUSオープン優勝を果たした大坂なおみがコートの外でもテニス界をリード

 アザレンカとの決勝で、大坂は6本のサービスエースと17本のフォアハンドウィナーを決めた。23回あった9本以上のラリーのうち、15本を彼女が制したのだ。

 しかし一番見事だったのは、最初のまったくダメだった30分のあとにもっとアグレッシブにならなければいけないと気づいたことだろう。ベースラインから下がらずに早いタイミングで打ち返し、アザレンカの時間を奪った。そしてUSオープン決勝では26年ぶりに、第1セットを落としてから逆転勝利をおさめたのだ。

 すべてが終わり優勝を手にすると、大坂はサイドラインの上に微笑みながらラケットを静かに置いた。そして彼女はコート内に戻ってゆっくり背中を地面につけて寝転がり、空を見上げた。

優勝を決めたあとにコートに仰向けに寝転がった大坂なおみ(日清食品)(Getty Images)

「過去の偉大な選手たちが、優勝を決めた瞬間にコートに崩れ落ちて空を見上げる姿を何度も見てきたわ。だから私も、彼らが見ているものを見たいと思っていたの。私にとって最高の瞬間だったわ。あの行為ができて本当にうれしかった」

 彼女はトロフィーを手にし、ワクワクしていた。テニスは大坂がいることで、もっとワクワクすることになるだろう。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はUSオープン女子シングルス優勝の翌日に行われたフォトセッションでの大坂なおみ(日清食品)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 13: Naomi Osaka of Japan poses with the US Open trophy the morning after winning the Women's Singles Final on Day Fourteen of the 2020 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 13, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles