激闘を制したティームが新王者に、USオープン決勝で2セットダウンからの逆転勝利は1949年以来

 通常ならUSオープンがシーズンの締めくくりの大舞台となるが、2020年には通常のものなど何もなかった。ウインブルドンは第二次世界大戦以来初めて中止となり、フレンチ・オープンの開始日は5月から9月末に延期された。

 もうひとつ今大会が通常とまったく異なったのは、フェデラー、ナダル、ジョコビッチという直近のグランドスラム13大会すべてのトロフィーを分け合っている3人のことだった。フェデラーとナダルが欠場し、ジョコビッチは4回戦で自分に腹を立てて打ったボールが線審の喉に直撃してしまったことで失格処分を受けていた。

 かろうじてこのチャンスを生かしたティームは、やっとのことでグランドスラムの歴代チャンピオンたちと肩を並べた。

「何て大きな安堵感だろう。この試合にはとてつもないプレッシャーがかかっていて、感情も大きく動かされた。生き残るのはタフだったし、今でもまだ信じ難いよ。でも僕は、ついにやったんだ」とティームは絞り出すように言った。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はドミニク・ティーム(オーストリア/左)とアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 13: (L-R) Dominic Thiem of Austria shakes hands with Alexander Zverev of Germany after winning their Men's Singles final match on Day Fourteen of the 2020 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 13, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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