ディミトロフのコロナ陽性が判明、「アドリア・ツアー」ザダル大会決勝はキャンセルに
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グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が新型コロナウイルス(COVID-19)で陽性と判定され、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が決勝でプレーするはずだったクロアチアでのチャリティ大会「アドリア・ツアー」がキャンセルされることになった。
世界19位でグランドスラム大会で3度準決勝に進出した実績を持つディミトロフは、今のところCOVID-19に感染したと明かしたテニス選手の中でもっとも有名な存在だ。日曜日にインスタグラムを通して行われた彼の発表は、USオープン開催が決まった週の終わりに起きた。
男女のプロテニスツアーは3月途中から休止されており、8月に再開を予定している。ジョコビッチのコーチのひとりであるゴラン・イバニセビッチ(クロアチア)は、ディミトロフからのニュースは「ショッキング」であり、「今や皆がテストを受けなければいけない」と語った。
「ここ数日に僕と接触のあった皆が、間違いなくテストを受けるようにしたかった」という理由から、ディミトロフは自分のコンディションを公にしたのだと説明した。「僕がもし何らかの害を及ぼしてしまったならば、本当に申し訳ない」と彼は述べた。
先週のディミトロフは、ジョコビッチが主催する「アドリア・ツアー」のセルビア大会でプレーしていた。同大会はセルビアの首都ベオグラードでスタンドが満員の状態で行われており、ソーシャルディスタンスが取られていなかったことで批判の声もあった。セルビア政府は数十人の新規感染者が記録されていたにも関わらず、先月に規制のほとんどを解除していた。
ディミトロフはまた、クロアチアで行われた「アドリア・ツアー」2戦目のザダル大会で、土曜日にボルナ・チョリッチ(クロアチア)と対戦していた。そして試合後、彼は疲労を訴えた。彼は投稿したコメントの中で、モナコで検査を受けたと明かした。
アドリア・ツアーの主催者は日曜日、大会はキャンセルされたと告知した。その日行われるはずだったザダル大会決勝で、ジョコビッチはアンドレイ・ルブレフ(ロシア)とプレーする予定になっていた。
ジョコビッチの他にも、多くのトップ選手がこのイベントに出場している。ドミニク・ティーム(オーストリア)がベオグラード大会で、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は両方の大会でプレーした。
「本当に残念です。我々はすべての措置を尊重するために最善を尽くしました。そして実際、セルビアとクロアチアの政府に要求されたすべての措置を尊重しました」とジョコビッチの弟で大会ディレクターであるジョルジェ・ジョコビッチ(セルビア)はコメントした。
「我々の側では出来る限りのことをしましたが、残念ながらグリゴール(ディミトロフ)は陽性でした。我々は現在、必要なすべてのメディカルサービスを手配してグリゴールと接触したすべての人々を検査しているところです。私はすでにアドリア・ツアーに出た全プレーヤーとその家族、すべてのボランティア、大会運営に関わったすべての人々と連絡をとりましたが、自覚症状がある人はひとりもいません」
彼はまた、「ザダルに来る前、グリゴールは母国(ブルガリア)に戻っていました。彼がそこでウイルスに感染したのかはわかりません。ここで彼と近しい接触を持った人物は全員、テストを受けることになります」と言い添えた。
8月31日から9月13日までフラッシングメドウで行われるUSオープンでプレーするかと聞かれたとき、当初のジョコビッチは懐疑的な見方を示していた。
男子のディフェンディングチャンピオンであるラファエル・ナダル(スペイン)や女子世界1位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)などトップ選手の何人かはCOVID-19のホットスポットだったニューヨークへ赴くことに懸念を示していたが、中にはプレーに戻ることへの熱意を表明した選手もいる。
本来であればUSオープンは年間4つのグランドスラム大会の最後のものだが、今年は2月初頭に終わったオーストラリアン・オープンに続く2大会目となる。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は「アドリア・ツアー」ベオグラード大会でのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)(Getty Images)
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