テニスツアーが新型コロナウイルスによる休止を延長
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、40を超えるトップレベルのプロテニスの大会が2020年のスポーツカレンダーから消えることになった。男子と女子のプロツアーは休止の期間を延長し、国際テニス名誉の殿堂のセレモニーはキャンセルされた。
男子プロテニス協会(ATP)が8月に先立つ全大会を中止することを伝えた声明文の中で、ATP会長のアンドレア・ガウデンツィ(イタリア)はシーズン後半に大会を組み直す可能性を検討していることについて言及した。
無観客のエキシビション大会が小さな会場でいくつか行われたが、公認大会は3月途中から開催を許されていない。
ATPは金曜日、通常ウインブルドン後にアメリカ・ロードアイランド州ニューポートで行われるグラスコート大会の名誉の殿堂オープン、USオープン前のハードコートでの前哨戦であるアトランタの大会は開催されないことになったと発表した。これに加えてハンブルク(ドイツ)、バスタッド(スウェーデン)、ロス カボス(メキシコ)、グスタード(スイス)、ウマグ(クロアチア)、キッツビューエル(オーストリア)もキャンセルされることになった。
また国際テニス名誉の殿堂は7月11~18日の大会をキャンセルしただけでなく、2020年に殿堂入りするゴラン・イバニセビッチ(クロアチア)とコンチタ・マルチネス(スペイン)のセレモニーを来年の受賞者とともに2021年に行うことを決めた。
女子テニス協会(WTA)は中止大会のリストに、WTA125Kシリーズのバスタッド(スウェーデン)、WTAインターナショナル大会のローザンヌ(スイス)、ブカレスト(ルーマニア)、ユールマラ(ラトビア)を追加した。また、イタリア・シチリア島のパレルモ(WTAインターナショナル/7月20~26日)とドイツ・カールスルーエ (125K/7月28日~8月2日)についてはもしかしたらプレーされるかもしれず、決断は6月2日に下されることになる。
国際テニス連盟(ITF)もまた、主催および公認するすべての大会(ITFワールドテニスツアー、ジュニア、車いすテニス、ビーチテニス、ITFシニアツアー)が7月終わりまで休止となると発表した。
さらなる変更事項が、ここから1ヵ月の間に明かされる可能性があるという。
ツアーが7月13日まで中断することは、すでに決まっていた。それはオールイングランド・クラブがウインブルドンを75年ぶりにキャンセルするのを決めたのと同じ4月1日に発表されていた。これでウインブルドンは、新型コロナウイルスによって中止になった初のグランドスラム大会となった。
フレンチ・オープンは日程を変更し、従来の5月から9月後半に延期された。USオープンは予定通りの開催を目指しているが、6月中に決断を下すことになると見られている。
全米テニス協会(USTA)は8月31日に本戦開始となるハードコートでのグランドスラム大会について、いくつかのオプションを検討している。その中には無観客開催、会場をニューヨークから別の州に移す案も含まれている。
現在のところ、ワシントンDCで予選が8月1日に始まる予定の男女共催大会「シティ・オープン」がトップレベルの大会の再開を記念するものとなるはずだ――もし今年のツアー再開が実現するというならばではあるが…。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真は昨年のアトランタ・オープンの表彰式の様子(Getty Images)
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