6限目_森 稔詞コーチ「『時間』を制して、ラリーで勝つ!」

LESSON 3|手出しで3つの打点を理解する

ボールの打点を変えて、
時間をコントロールする

 相手から時間を奪うには、ボールの「打点を変える」のも戦略のひとつ。これは、日本人プレーヤーが苦手としているものです。多くのプレーヤーは、得意とする打点を「ひとつ」しか持っておらず、指導者からは「同じところでボールを打て!」と教え込まれているのが現状です。

 相手から時間を奪うラリー練習は、上写真のように3つの打点でボールを打つ方法があります。打点にあえて高低差をつけることにより、相手のリズムを狂わせるのが目的です。このように、打点をその都度変えていきながら、ラリーをすることは重要です。意識して打点を変えることにより、相手とポイントの駆け引きをする術を学んでいきましょう。

PRACTICE|①上がり際 ②頂点③落下の打点でボールを打ち分ける

 レッスンでは、手出しからそれぞれの打点で正確にボールを打てるかをチェック。基本の打点は、落下しているボールを打つものですが、これ一辺倒だと相手は同じリズムで居心地のいいラリーが展開できるだけです。そこで、ボールの上がり際(ライジングショット)とバウンドの頂点を叩くように意図的に練習しましょう。

クルム伊達公子選手が得意とするライジング。この打点でボールを打つと、相手がポジションをリカバリーし終える前に、コートの空いたスペースに打つことができる

錦織選手の「エアケイ」もこの打点でラケットに当たる。ライジングと同様に相手の時間を奪うことができる。ただ、両ショットともに落ち際と比べ、トップスピンがかけづらく、ボールがコートをオーバーするミスも増える

Check!Point|ライジングショットを身につける

 ライジングショットは、3つの打点の中でもっとも難しい技術です。ボールに対して軸足をセットする“タイミング”が重要となります。ライジングで打つと決めたら、身体をターン(テークバック)させながら、落下点を予測し、軸足をしっかりと決めてから、ボールの上がり際をコンパクトなスイングで打ちます。

テークバックが遅く、スイングも大きいままだと窮屈な状態に

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