次代のスターはどんなテニスをするのか? Next Gen ATPファイナルズ 技術&プロフィール編

05|ダニール・メドベデフ(ロシア)Daniil Medvedev

弱点なしのオールラウンダー多様なショットで流れを変える

プロフィール

生年月日◎1996年2月11日生まれ(21歳)
身長/体重◎198cm/81kg
利き手/バックハンド◎右利き/両手打ち
世界ランキング◎65位(キャリア最高48位)
出生地/居住地◎ロシア・モスクワ/モナコ・モンテカルロ

 6歳のときにテニスを始め、2014年にプロに転向。まだ優勝経験はなく、グランドスラム大会でも2017年ウインブルドンの2回戦が最高成績。しかし、このウインブルドンでは、1回戦でワウリンカを破って有名に。また続く2回戦で敗れたあと、財布を出して審判にコインを投げたことで後に処罰され、悪名のほうも上げることになってしまった。

 しかし元来、彼は明るく思いやりもあるナイスガイ。グラスコートがもっとも自分のプレーに合うと感じており、優勝したいグランドスラム大会にはウインブルドンを挙げる。現在は南仏のアンティーブを拠点に練習している。

「僕は非常にオールラウンダー」

「僕は自分を、非常にオールラウンドな選手だと思っている。これといった弱点はないが、同時に、ツアーで最高のショットも持っていない。だからフィジカルもメンタルも、もっと鍛えないとね。特にフィジカルでは、僕は他の選手に劣っている」とメドベデフは言う。

 この言葉の通り、長身だが頑健ではない彼は、ストロークから好機を見てネットもとるオールラウンダーで、カチャノフのようにパワフルではないが、その代わり、試合の形勢がよくないときに球種を混ぜたり、ドロップショットを使ったり、ネットに出て相手のリズムを崩したりしながら、じりじりと流れを変える能力を持つ。

 ストロークではどちらかと言えばプレースメント重視で、コースによりウィナーを取るタイプだが、打つべきときには打っていく。対チョンの準決勝でも、ミスの多かった最初の2セットのあと、第3、4セットではまったくミスをしなくなり、ストローク戦でも圧倒した。

 「どうしてあそこでミスが出なくなったかはわからないよ。それがわかってたら、今頃トップ10になっている」とメドベデフ。「確かに、僕はショットにもパワーがあり、走れるし、すべてをやることができるが、3、4セットで見せた安定性を常に見せられない。トップになるには、それが必要なんだ」。

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