次代のスターはどんなテニスをするのか? Next Gen ATPファイナルズ 技術&プロフィール編

08|ジャンルイジ・クインツィ(イタリア)Gianluigi Quinzi

最大の武器はファイティング・スピリット、フォアハンドに課題あり

プロフィール

生年月日◎1996年2月1日生まれ(21歳)
身長/体重◎191cm/84kg
利き手/バックハンド◎右利き/両手打ち
世界ランキング◎327位(キャリア最高226位)
出生地/居住地◎イタリア・チッタデッラ/アメリカ・ブラデントン(フロリダ)

 スキーとハンドボールの選手だった母カルロッタ、テニスクラブ会長である父ルカの間に生まれた。幼少の頃は、母に倣ってアルペンスキーも行い、地元の大会で入賞したこともあるが、7歳のときにほかのスポーツはやめ、テニスに専念することを決めた。8歳のとき、ニック・ボロテリーが彼の才能を認め、自分のアカデミーへのスカラシップをオファーしたという逸話も。13歳のときにITFジュニア・ランキングに入った最年少プレーヤーとなり、その後、ITFレベルで多くのジュニア大会で優勝した。16歳(2012年)でプロデビュー。

 2013年に今大会で優勝したチョンを決勝で破り、ウインブルドン・ジュニアに優勝。同年のジュニア・ランキングで一時、世界1位となった。その後、故障に見舞われ、さらに父親が息子にベストの指導者を与えようと、2014年から8度にわたってコーチを変えたこともあり、技術面でも成績面でも低迷。

最大の武器はファイティング・スピリット

 サービスでもストロークでもややパワー不足だ。特にスイングを上に上げ過ぎ、前に振りきれていないために力が効果的に伝えられていないフォアハンドに、技術的問題があると長く言われてきた。本人によれば、ごく最近そのフォアのフォームを改良し、慣れようとしている最中であるという。

 これらの批判にもかかわらず、今大会の試合では、最大の武器と言われるファイティング・スピリットで善戦し、勝つことはできなかったが、優勝したチョンにもフルセットの戦いを挑んだ。浮き球をバックハンドで攻撃するときに体重を乗せて、いわゆる『ジャックナイフ』的に叩くこともある。ストロークで振ってからネットに出て仕留めることも多く、ドロップボレーなど小技もうまい。

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