竹内映二隊長_目指せ!ワールドマスターズゲームズ関西_30代からのシニア強化プログラム第1弾【本誌連動記事&動画】
方法◎ボレー練習から始めます。ラケットは引かずに身体の前に出して、手首をコッキングします(コッキングとは手首がわずかに親指側に曲がった状態のことです)。ラケット面を打球方向に向けたままにして、ラケットとリストをいっしょに打球方向に出します。そうするとアンダースピン+サイドスピンの回転がかかったボレーが打てます。(ほかに関連記事あり)
「このボレーはリストを使っているわけではありません!」
方法◎ ラケットセットでリストをコッキング(コッキングとは手首がわずかに親指側に曲がった状態のこと)し、ラケットヘッドを頭に近づけます(写真○)。肘とリストは身体の前です。身体を少し回転させて、面とリストをいっしょに動かすようにします(写真上)。するとアンダースピン+サイドスピンのかかったボレーが打てます。写真×はリストがゆるく、面を後ろに引いているので力を入れづらいです。強く打とうとするときに面を起こすことになり、ミスも起きやすいです。
リストのコッキングは、最初は少し難しいかもしれないがすぐに慣れるのでやってみてほしい。そのとき、ラケットヘッドを頭に近づけてラケットセットする。そして身体を少し回しながら面とリストを打球方向へいっしょに動かすとサイドスピン+アンダースピンがかかる
方法◎ ボレーボレーを行いますが必ずステップを使ってください。スプリットステップ+2ステップ(ワン、ツー)で練習していきましょう。ボレーのスプリットステップは「パパッ!」と2回飛ぶようにします。「パッ!」と1回だとタイミングが合いません。スプリットステップのあとは、(右利きの場合)フォアボレーは右足→左足、バックボレーは左足→右足と2ステップで踏み込みます。身体の正面にきたボールも基本的にはフォア、バックで2ステップ。足を外側へずらしてステップインします。パパッ→ワン→ツー! パパッ→ワン→ツー!
方法◎ボレーでもスライスでも、ラケット面は打球方向へ向けたままにします。ボレーの延長がスライスで、面とリストの関係も同じ。面とリストをいっしょに、大きく体重移動してボールに力を加えていきます。インパクト時間は1000分の3〜5秒と言われていて、私たちがインパクトで何かをしようとするのは不可能です。ところが面をあちこちいじってしまう。基本的に、面が向いた方向にボールは飛ぶので、角度をほんの少し変えただけで、ボールはその方向に飛んでいってしまいます。ということは、面を打球方向へ向けておくことが安定したボレーを打つための秘訣です。
⇅ラケット面が最初から最後まで打球方向を向いたまま。ボールにサイドスピンがかかり、バウンド後は外側へ切れていく
面を打球方向へ向けておくことが安定したボレーを打つための秘訣
サイドスピンのイメージで
ボレー、スライスを打っていく
ここまで練習してきたサイドスピンのボレーのイメージで、今度はボールをワンバウンドさせて、スライスを打っていきましょう。
ネットと平行にスイングして、なおかつラケット面は打球方向へ向けたまま変えません(写真のフェデラーのイメージ)。うまくボールをとらえることができるようになったら、より遠くへ飛ばしてみます。より大きく体重移動させるとボールに力が加わり遠くへ飛んでいきます(写真下)。これまでよりも前に振るように心がけるか、体重移動や身体の回転をうまく使うかです。
前足を正面について胸を前に向けます。前向きのまま、ラケットヘッドを頭の近くへ置き(回転軸の近くにセットして)、面をネットと平行に、なおかつ面を相手のコートに向けたまま、外側から内側へサイドスピンをかけていきましょう。手首はコッキングし、打球後もコッキングを維持します。
トップスピンの
スイング方向は
下から上、前方向へ
直線上の動作である
正しいトップスピンは、「右利きの場合、身体の右側」、「左利きの場合、身体の左側」で、直線上の動作で、手首が下から上へ、前方向へ移動するときに打ち出すことができます。ラケット面はほぼ垂直に移動します。
方法◎ ボールとラケットの接触時間はわずか1000分の3秒から5秒です。ボールはラケット面に当たった瞬間、すぐにラケット面から離れていきます。ということは、ボールがストリングと接触したときに、ボールに変化を加えるということは不可能です。トップスピンを打とうとしてボールの上をこするとか、ボールをつかんで持ち上げるとか、そういったことはいっさいできないのです。ボールに影響を与えられるのはラケット面の角度だけ。その角度が物理的にボールの行方を決定します。トップスピンを打つときは、ボールに対してラケット面を少し下に入れて、下から上へ、前方向へ、面が上がっていく角度で回転がかかります。
トップスピンを打つときは、ボールに対してラケット面を少し下に入れ、下から上へ、前方向へ、面が上がっていく角度で回転がかかる
方法◎横山トレーナーの話を思い出しましょう。ストロークは胸郭のひねり戻しでボールを打ちます。プレーヤーは常に対戦相手のほうへ身体(胸)を向けて打球します。野球のピッチャーがキャッチャーにボールを投げるときには、つま先を必ずキャッチャーのほうへ向けて投げています。そのとき、つま先を横向きにしたら身体が回りません。
同じことがテニスでも言え、つま先を横向きにせず前向きにし、骨盤を前に向けておくようにししてください。そして胸郭の横へのひねり戻しでボールを打っていきます。ラケットを後ろへ引くなどは考えません。
胸郭のひねり戻しで、ラケットがコンタクトポイントに入ってくるとき、胸、腰、膝、つま先は全部相手のほうへ先に向いて、ラケットは遅れて出て、やがてコンタクトポイントを追い抜いていきます。
フォアハンドは右肩が後ろにくるため
前に出てくるようにリードする必要がある
フォアハンドは胸をひねるとラケットを持つ肩が後ろにくるため、ひねり戻しの際には早めに前を向いて、右肩が顎の下くらいまで出てくるようにリードする必要があります。それが遅れると振り遅れとなります。全体的にフォアハンドで振り遅れている人が多かったのですが、それは胸を前に向けるのが遅いためです。そこはうまくコントロールする必要があります。
インパクトでは右肩、右肘、右手首が狙った方向へ向くのが理想。右肩も視界に入る。その状態ができれば長く伸びるボールが打てる
身体(胸)が積極的に前へ動いていくと、ラケットが遅れて出てきて腕が引き伸ばされる。最後にラケットが身体に巻きついていく
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